12月に入って急に寒くなりました。雨上がりの朝、一面の畑にはキャベツが昨日からの雨で一気に大きくなりました。恵みの雨です。畑の真ん中に一匹のシェパードが番をしています。こちらの方を尻尾を振って親しげにニコニコしています。
日溜まりには蜂が蜜を求めて野菊にやって来ます。ここだけが春みたい。菊のみつってどんなお味なのでしょう。香りは菊の花なら花につんと来るでしょう。
ここは竹林が多く茂っています。木漏れ日は木枯らしに揺れて刻々と陰が揺らぎます。寒さに夏の眠りから目覚めた竹は今が活動の最盛期です。そして、春先に豊かに美味しいタケノコを産み出します。
アジサイが植えてある曲がりくねった用水の沿道は落ち葉で覆われいて、用水の水面にも落ち葉が浮かんでいます。ここは峰に木枯らしが吹き抜けていくので、風は吹きません。すべては静けさで覆われています。
用水の傍にある廃屋。かって夜は勉強部屋からいつも灯が漏れていました。猛烈に勉強してここを巣立っていった子ども達。今はどこで活躍しているのでしょう。日本人は勤勉だと言われていました。勤勉という言葉はいつしか死語になりました。廃屋は草が茂り蔓に覆われ自然に返ろうとしています。
雨上がりの青空に怒り狂ったかのように枝を広げる柿の老樹。何を怒っているのでしょう。腐りかけた柿の実が今にも落ちようとしています。カラスも食べに来ません。
立梅用水の遊歩道には落ちた柿の実がこのとおり。サルが食べたのでしょうか。それにしても人気のない集落。一人も会うことはありませんでした。