アメリカ航空宇宙局(NASA)は、直径500メートルを超す巨大小惑星ベンヌが、2135年9月22日に地球に衝突する可能性があると発表した。2013年にロシアに落ちた小惑星が直径20mで大変な被害をもたらした。爆発の威力は広島型原爆の30倍。今回は直径が500mなので衝突したらどんなことが起こるだろう。ちなみに6500万年前にユカタン半島を直撃した直径約16キロの隕石は、恐竜を絶滅させた。もともとベンヌは上の画像のように地球とよく似た軌道を回っている。
そのためNASAはオシリスレックスという探査機をベンヌまで送り、岩石を採取して今地球に帰還中だ。このような地球に接近している小惑星は18000個あり、そのうち1000個程度は直径が1km以上ある。もっともベンヌは衝突の可能性はあるといっても、確率は低いらしい。
ベンヌは地球の軌道とよく似た所を回っているので、いつかは地球に接近するのは間違いない。もう地球は生命が住む惑星として完成しているので、余計な小惑星なんか来なくていいのに。
この小惑星、ちょっと変わっている。たまに小惑星からセンチ単位の岩石を放出する。まき散らされた岩石はベンヌの周りを回ってまた回収されるらしい。なぜ岩石をまき散らすかは分かっていない。温度が166℃から-38℃まで変化するので太陽熱で岩石が膨張したり収縮するのでこんな事が起こるのかも。詳しくはサイエンスの英語版に載っている。
これまで繁栄した生物と言えば、三葉虫でゲジゲジ虫の親分みたいなの。その次に繁栄したのが恐竜。三番目に繁栄したのが人間。三番目もいつかは絶滅するのか。50億年後には太陽が水素を燃やし尽くしヘリウムの星になって地球の軌道までやってくる。それまでに太陽系を脱出しないといけない。
オシリスレックスは岩石を採取して無事地球に帰還した。はやぶさ2は3.1kgもりゅうぐうの岩石をゲットしていた。岩石欲しいけど、オシリスレックスは1000億円、はやぶさは500億円の予算をプロジェクトにつぎこんだから、1g当たりは何円になるかな? ベンヌは地球の軌道に近いから生命誕生の秘密を採取した岩石から解明できるかも。