夏のお伊勢さんって結構面白い 6分で内宮からおかげ横丁まで | バイカルアザラシのnicoチャンネル

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 サイコロジストの日常と非日常を季節の移ろいを交えて描いています。バイカルアザラシのnicoちゃんの独り言です。聞き流してください。

 お伊勢参りは一生に一度はしたい方もあるかと思います。どうせ行くなら社が新しくなる式年遷宮の歳に。ところがこの前の遷宮は2013年でしたので、20年後と言えば2033年です。もちろん社が新しいのはいいのですが、10年を経た今年は茅葺き屋根も少し古びていい感じ。

 

 それでもやはり年末か初詣がいいなんて。ところが年末年始は車だとパークアンドライドになり、高速道路で来るとシャトルバスでの送迎となります。しかも、混雑は道路も埋め尽くすような人混み。

 

 その点、今は暑いですが人は少なく快適です。強い日差しも神宮の森に入れば30mの樹齢千年の神宮杉がお日様を遮ってくれるので木漏れ日の中の参道はひんやりしています。

 

 なんだ、内宮ってこんなに社が小さいのか。これは正宮ではなく荒祭宮です。正宮では国が安らかにありますように、五縠が豊かに実りますように。そんなお祈りをします。荒祭宮は天照大神の荒ぶる魂をお祭りしています。女神がご機嫌が悪いのに願いを聞いていただけるのか。荒ぶる魂はパワーが満ち満ちた状態。個人的なお願いをすれば、女神は一番いいときに一番素敵な形で願いをかなえてくれます。ときには自分の願ったり叶ったりの答えが出るわけではありません。それでも心の中に力がみなぎり変化が生まれます。その変化が大切なのでしょう。

 

 コムラサキなのか、紫式部なのか、小さな紫の花が咲いています。何とも高貴な紫。神宮の森は1つの生態系ができています。だれもが幹回りが数メートルもある神宮杉に手を当ててパワーをもらっています。

 

 奉納殿では伊勢音頭が踊られています。文化人達がここで演奏や演舞など様々なエンタテインメントを奉納します。東京音頭など、全国には様々な踊りがありますが、これは江戸時代にお伊勢参りが流行って、伊勢音頭を元に地元の音頭ができあがっていったそうな。

 

 参拝の後は、地元のグルメを楽しむのが常。三重は、「美し国 うましくに」と言われたように山海の幸が多彩です。これは「横町ラーメン」と言って松阪牛でスープをとった中華そばです。醤油ベースのあっさりしたお味で、香りはやはり松阪肉独特の芳香があります。レアな焼き豚は薄く切ってあり、生ハムみたいな食感です。

 

 お伊勢さんに来たらやはり見逃せないのが、「伊勢うどん」と「てこね寿司」でも、注文すると「しまった」と思います。伊勢うどんは醤油のタレを絡めた柔らかい太麺。まず驚くのは汁がないこと。釜で50分も茹でるので腰はありません。江戸時代に遠くから参拝に来た人々は疲れてへとへと。弱った体にはこの柔らか麺が消化を助けました。

 

 手こね寿司は、マグロやカツオなどのお刺身を醤油につけて酢飯にまぜた物です。具はそれに青のりがつくだけです。これまた何という寿司なのかと思います。

 

 ところが、不思議なのは伊勢うどんも手こね寿司にまた食べたくなるという。そして、伊勢に来るとまた注文してしまうという不思議。どちらも完成されたお味だからなのでしょう。

 

 お土産と言えば、赤福餅。夏はさすがに赤福餅をいただくよりもこれっ! 赤福氷がおすすめです。新幹線に乗っていると、「これって赤福餅ですよね」ってうらやましそうに声を掛けられます。赤福氷は抹茶シロップにふわふわの氷がたんさん。その中に赤福餅のあんことお団子が入っています。氷はふわとろなので一気に食べても頭が冷え冷えで痛くなるなんてことはありません。結構な量なので口が冷たくなってきます。そこで、熱いほうじ茶はこれまたよく合います。

 

 伊勢神宮に五縠豊穣を祈念しに行く。なんて名目もありますが、やはり山海の幸が豊富な食材には驚かされます。式年遷宮の折り返しの今年の夏、お詣りするにはいいチャンスかも。

 

 ここをクリックすると動画になります。夏のお伊勢さんがこれでまる分かり。六分で内宮からおかげ横丁まで回れます。