先月までミツバチが飛び交っていた野菊は、花が朽ちて美しくありません。よく見ると種がいっぱい入っています。やがて木枯らしが吹いて種は地に落ちます。寒い冬を越して、春になればまた菊の花が咲くのでしょう。そう考えていると、朽ちた花が綺麗に見えてきました。命を繋ごうとしているものは美しい。
ユキノシタが咲いています。これって2月に咲いているとよく似合います。ちょっと早咲きじゃないの?
空は忙しそうです。小春日和だった昼下がりは夕陽が急いで西の山の端に沈もうと必死です。白い雲が急いで西から東に流れています。
夕陽が東の峰に残っています。山里はもう山の端の影となり、一気に寒々とした風景。
もうどんど火が作られています。櫛田川中流域では正月の初めに左義長を燃やします。井上靖の小説「しろぱんば」の一節にもどんどん焼きとして出てくる年中行事です。人々は漆黒の闇の中で闇夜を焦がす炎の下で餅を焼いて無病息災を祈ります。