ドクダミの花。香りがすごい。みんなは嫌いと言うけれど、こんなに綺麗な花を咲かせる。
ツツジが草の陰で咲いている。気温が低いのかこんなに真っ赤に咲いている。
シジミを一羽見つけた。そうしたら隣の草にも止まっている。隣を見たらまたもう一匹。まわりはシジミまみれ。どのチョウも風に揺られてもしっかり葉っぱにしがみついて動かない。羽を閉じてひたすら風をなやしてる。
ふと見上げると小さな桃が実っている。桃じゃなかった。梅の実。なんて大きいんだろう。
野に咲く月見草。名前の通り、月を見て咲くんだろうな?
稜線を見たら本当に月が出ていた。
白樺派の歌人木下利玄が月見草を詠んだ短歌がある。
からみあふ 花びらほどく たまゆらに ほのかに揺るる 月見草かな
夏の野原には月見草が咲いています。からみ合った花びらがパラッとほどけた勢いで茎までかすかに揺れています。その美しい一瞬を三十一音に切り取りました。木下利玄は白樺派の中では歌人で異色の存在でした。花びらってはらりとほどけるのでしょうか。その勢いで茎までほのかに揺れる。実際にその瞬間を見たのか、それとも利玄の心象風景なのか。いずれにしてもこんな美しい瞬間を三十一音に永遠に定着できるなんて!