太陽の謎が分かった! | バイカルアザラシのnicoチャンネル

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 サイコロジストの日常と非日常を季節の移ろいを交えて描いています。バイカルアザラシのnicoちゃんの独り言です。聞き流してください。

 太陽の表面温度は6000℃だと中学校の理科で学習しました。これは太陽の中心付近で水素がヘリウムに変わるという核融合でできた100万℃の熱が百万年かかって表面まで伝わるためです。6000℃といえば、黄色からオレンジ色の色をしています。太陽は小さい恒星なので矮星と言います。つまり太陽は黄色矮星で、私たちはこの太陽系に住んでいます。

 

 それはそれとして、この画像は日食の時には撮影されたコロナです。冠状に筋が出ています。これは太陽から吹き出したガスのような物で太陽風になって地球どころか太陽系に吹いています。風速は時速250~750kmです。こんな速さの風が吹いていたら地球の大気はすぐに吹き飛ばされてしまいます。でも、地球には地磁気があるのでバリアになって太陽風から守っています。地磁気がない惑星は大気があっても太陽風で弾き飛ばされて火星のように希薄な大気しかありません。

 

 この画像は太陽観測衛星クラスプⅡが撮影した太陽の光彩の画像です。明るく輝いているのが光彩10000℃以上あります。太陽の表面が6000℃で光彩のあるコロナのあたりがなぜ10000℃あるのか。熱源から離れれば温度は低くなるはずです。

 

 これを解明したのが日本が打ち上げた太陽観測衛星「ひので」です。この観測機は太陽の磁気の構造を調べました。磁気が強いところほど光彩の温度が高いことが分かりました。つまり、太陽から吹き上げられた粒子が強力な磁気でプラズマ状態になり、10000℃という温度を作り出していたのです。

 

 宇宙は静かで真空だと考えられていました。しかし、宇宙は常にどこかで爆発していて、様々な粒子が風として吹き荒れている時空です。地殻が対流していなく地磁気もなかったら、とっくに大気は太陽風で吹き飛ばされて火星のような惑星になっていたでしょう。単に液体の水があるハビタブルゾーンにあったとしても地磁気がなければ生物は今のように繁栄できなかったことでしょう。地球は生命にとって軌跡の惑星です。

 

 今、太陽は磁気が4分割されていて活動が低調です。黒点がない日が続いています。中心の活動は平均の三分の一。つまり、百万年経てば三分の一しか表面に熱が伝わりません。私たちの地球は第四間氷期を過ぎて、次の氷河期へと向かっているのかも知れません。もしくは、マウンダー極小期、太陽活動が低調な小さな氷河期に入っていくのか。

 

 日本が打ち上げた太陽観測衛星「ひので」は、また一つ太陽の謎を解き明かしてくれました。なぜ人間は太陽を知りたがるのか。それは私たち人間にとっても生命にとっても、太陽は直接私たちの命を直接支配している星だからです。

 

 

 クラスプⅡが観測した光彩の動画です。日本の「ひので」と共同で太陽観測を行っています。