立春とは春が始まる日です。例年なら2月4日なのですが、今年は一日早い今日です。それも23:59に立春になります。あと一分遅かったら例年通りなのに。現在私たちが使っている太陽暦は実際の太陽の動きとずれているためにこのようなことが起こります。ちなみに次に起こるのは2055年なので随分先のことですね。それまでは立春は2月4日のままです。
地球を中心に太陽の動きを説明してみるとこんな感じになります。これだと立春・立夏・立秋・立冬はそれぞれ季節の始まりの日だとよく分かります。太陽の通り道を黄道と呼んでいますが、春分と秋分は昼と夜の時間が同じになります。また、夏至と冬至では昼の長さが一番長いか短いかがこの図からよく分かります。北半球と南半球ではこれが逆になります。
これをまとめてみるとこんな図にすると頭もすっきり整理できます。
さらにこれに二十四節季を加えてみると黄道を360度に分けてみると
春分 0度 立夏 45度 夏至 90度 立秋 135度
秋分 180度 立冬 225度 冬至 270度 立春 315度
地球は太陽に対して23.4度傾いているので温帯ではこのように四季が起きます。
立春に小林一茶が詠んだ俳句があります。
春立や 見古したれど 筑波山
いつも見ている筑波山。そこにも春の季節がやって来たものだ。今のようにガラス戸で部屋が密閉され暖房が効いているわけではありません。暖を採ると言えば火鉢です。それも障子窓からは隙間風が入ってきます。確かに日差しは春です。暖かい季節の到来を待ちわびる小さな感動を読み込んだのでしょう。
季節が24もあるのは、それだけ人々の暮らしが自然とりわけ気温の寒暖と結びつきが強かった証拠です。人々は二十四節季ごとに季節の到来を肌で感じ、温かさを待ち焦がれ、暑さをしのぎ、涼しさを楽しみ、寒さに耐えてきたのでしょう。
春分から雨水へ、この季節になると雪から雨に変わります。そして、啓蟄へ、季節は虫が地上から這い出る季節に変わります。さらに春分へと。昼と夜の長さは等しくなり、大地がまだ冬の寒さで冷えているのでそう簡単には温かくなりません。それでも日一日毎に温かさは増していきます。確かに今日の日差しはもう春ですね。