今から190年ほど前、オーストリアのオーベルンドルフの教会のオルガンが壊れました。一説によるとネズミがかじって音がでなくなったそうです。困った司祭のヨゼフは自分で歌詞をつけて、ギターで弾ける曲を作るようグルーバーに頼みました。彼は一晩中考え、できあがったのは祭が始まる数時間前だったと言います。今では「きよしこの夜」としてクリスマスになれば世界中で歌われています。グルーバーが曲を作った夜は満天の星降る夜だったようです。日本語の意味はこんな感じでしょうか。できるだけ原文に忠実に訳してみました。私たちが今歌ってる歌詞は明治末期に翻訳された物です。
Stille Nacht, heilige Nacht! Alles schläft, einsam wacht
Nur das traute hochheilige Paar. Holder Knabe im lockigen Haar,
Schlaf im himmlischer Ruh. Schlaf im himmlischer Ruh.
静かな夜、聖なる夜! すべては眠り目覚めるのは、
ただ聖なる父と母。 巻き毛可愛い幼子、
眠れ安けく抱かれて。 眠れ安けく抱かれて。
ちなみに沖縄の音階できよしこの夜を歌うとこんな感じになります。私たちが使っている音階は七音階ですが、沖縄は五音階。グルーバーが聞いたらどんな顔をするでしょう。三線のお師匠さんに歌ってもらいました。