今夜は雨で星を見ることは出来ません。こんな夜は星の夜話。朝4:30頃、おおいぬ座のシリウスが真南に昇ってきます。シリウスはオリオン座のベテルギウスとこいぬ座のプロキオンとともに冬の大三角形をつくっています。
シリウスは全天で一番明るい恒星でマイナス1.46等星で、太陽系からの距離は8.6光年で大変近い位置にあります。
口径12cmの屈折望遠鏡で撮影するとシリウスは二重星であることが分かります。シリウスαが私たちの呼んでいるシリウスで、右下にかすかに暗い星が写っていますが、これがシリウスβです。
シリウスは連星でこのように時計回りにシリウスαの周りを約50年周期で回っています。これから10年ほどは主星が離れているので望遠鏡でも見ることが出来ます。
さらに拡大してみるとこのようにくっきりと見ることが出来ます。初めシリウスβが主星でした。しかし、1億2千万年前、赤色巨星となり、温度が下がり今のような矮星になったと考えられています。
実は二重星は天の川銀河では多く見られるもので、太陽系のように恒星が一つの方が少数派です。中には三重星や四重星もあります。スターウォーズで太陽が二つの惑星がありますが、これはごく普通のことで、むしろ私たちの地球で太陽が一つなのは珍しい空と言うことが出来ます。ちなみにスターウォーズの画面で下の太陽は赤色矮星で、上の方が主星になります。
太陽が複数あるのは、惑星の軌道が不安定になり、気候が暑くなったり寒くなったりします。しかも、太陽の重力で潮汐作用が起き、巨大噴火や海があれば何千メートルもの大波がいつも起こります。地球は太陽が一つでよかったですね。今は太陽活動もおとなしく安定した暮らしが出来るのも私たち生命にとってはいいことです。ちなみに50億年後には太陽が赤色巨星となり、地球の軌道まで大きくなります。
ということで、たぶん明日も東の空から一つの太陽が昇ってくることでしょう。明日になって太陽が二つも昇ってきたら大変なことになります。ということで、眠くなってきたので、おやすみなさい。
ディズニー公式ホームページのプロモーションビデオです。勝手にシネマ解説してみました。





