聖地巡礼 映画「喜びも悲しみも幾年月」の舞台 安乗崎灯台 | バイカルアザラシのnicoチャンネル

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 サイコロジストの日常と非日常を季節の移ろいを交えて描いています。バイカルアザラシのnicoちゃんの独り言です。聞き流してください。

 岬には灯台がある。志摩半島は典型的なリアス式海岸で伊勢湾の荒波で削られた海食崖が延々と続く。その先端に安乗崎灯台がある。映画「喜びも悲しみも幾年月」舞台にもなった。

 

 「おいら 岬の 灯台守は・・・」の歌で当時この映画はヒットしたらしい。公園にある記念館でビデオを見ることが出来る。この物語は、全国各地を転々とした一人の灯台守の実話が脚本になっている。今は海上保安庁が保守点検しており、自動化され灯台守はいない。

 

 志摩の海は豊かだ。一隻の漁船が港から湾に出てきた。それを海鳥が追いかける。何をするかと思えば、餌を海に播いている。それをめがけて何種類もの鳥が海をめがけて突っ込む。こんなに蜜なのに1羽としてぶつかるものはいない。場所も時間も知っているのだろう。この船がいつどこで餌をまくのかも。真珠、伊勢エビ、安乗河豚、的矢牡蠣、サザエ、アワビなど海の幸の宝庫だ。

 

 あの光景を見て、何か食べたくなった。パールロードを走っていくと何か煙が立って人だかりが見えた。養殖した牡蠣を水揚げして、すぐに焼いてくれる。生牡蠣も焼き牡蠣も一個百円。

 

 薪で焼くだけのいたってシンプルなもの。海水が塩味なので、調味料は要らない。英語でRのつく月は牡蠣が美味しいと言うから5月から8月以外は、牡蠣の旬なのだろう。

 

 フランス料理で食材を生で出す料理がある。食材の形がないほど調理するフランス料理も、的矢の生牡蠣だけはそのまま出すという。一週間紫外線の水で洗浄した牡蠣は、食中毒になることがないらしい。伊勢志摩サミットで七人の先進国首脳達も志摩の海の幸をこうして楽しんだのだろう。的矢の牡蠣は小ぶりだが、ここ浦村の牡蠣は大きくて美味。海のミルクと言われるだけあって乳白色の肉汁は味が濃くて冷えた体に染み込む。