節分会の採灯護摩を5分間の動画に編集しました。画像をクリックするとご覧いただけます。参加できなかった方も、これをご覧いただければ、きっと御利益があると思います。
四節季の前日を節分と言います。なので、節分は年に四回ありそうです。でも、現在では立春の前日を節分と言うようです。今日は二月三日、節分です。吉野山の蔵王堂にもその日がやって来ました。
この日は、蔵王堂に全国から鬼が集められて、お坊さんのお経で調伏されるという祭です。この鬼達、結構悪さをします。小さい子をだきあげて泣かしたり、本堂で腕立て伏せをしたり、寝転んだり。やりたい放題です。
四方に矢を放って、邪気を追い払います。
修験本宗の管長さんが節分会の採灯護摩を厳修します。護摩木が焚かれると炎があがります。
山伏の人たちは般若心経や蔵王権現の真言を唱えて唱和します。鐘の音も太鼓の音も厳か。
若い山伏達は真剣そのもの。無心に自分の持ち場を取り持つ姿は頼もしい。最後は豆まきで終わりました。「福は内、鬼は内」かけ声がちょっと違うのでは?でも、吉野山ではこれが正しいようです。鬼は調伏されて仏法を守り、修行者の世話をする者に変えられたので、福も鬼も内にあるというのです。
よく考えれば、あの鬼達、子供たちを抱きかかえてあやしたり、参詣者の頭と両肩に斧や棍棒を当てて健康であるよう1人ひとりにお祈りをしていました。七月には蛙跳び行事があったりで、蔵王堂の祭にはユーモラスな側面があります。
蔵王堂の北側の屋根には真っ白に雪が積もっています。それでも山伏達の表情がなぜか明るいのは、明日から立春で白梅もちらほら咲き始め、確実に春の兆しが感じられるからなのでしょうか。