初春の宵の星空は西が豪華 | バイカルアザラシのnicoチャンネル

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 サイコロジストの日常と非日常を季節の移ろいを交えて描いています。バイカルアザラシのnicoちゃんの独り言です。聞き流してください。

 夜が始まると冬の星座はもう西の空に沈みかけています。冬の盟主オリオン座は早くも南西の空に傾きかけています。シリウスさえ南を超えてしまいました。

 
 オリオン座の三つ星の下には、大星雲があります。35mmのレンズでさえ蝶の羽を広げたいような形を撮ることができます。この中にはトラペジウムの形をした生まれたての星が見えます。星のゆりかごなのでしょう。
 
 夜空を焦がしているのはおおいぬ座のシリウスです。画像を拡大してみるとギラギラと輝いているのが分かります。右下には流れ星が、今、流れました。赤く尾を引いています。それにしても今夜は満天の星。
 
 肉眼で見ると冬の星座は豪華です。東の空には春の星座が昇ってきています。でも、ちょっと暗くて寂しそう。夜明け前には、東の空が豪華になります。夏の星座が昇ってきます。気温は零下なのにサソリ座が見えます。
 
 北を眺めれば、もう何が何やら分かりません。双子座やペルセウスが見えているのでしょう。でも、ここまで星が見えるとどれがカストルかポルックスか見分けがつきません。宇宙はもっともっと星があるのでしょう。
 
 こうして星を見ると豪華だなって思います。138億年前宇宙が生まれました。時間も空間もありません。やがて膨張がゆるやかになり宇宙は晴れ上がり時空ができました。そして、多くの星々が生まれます。今、宇宙は加速度的に膨張を続けています。100億年すれば260万光年彼方にあるアンドロメダ銀河と私たちの銀河は衝突します。銀河は衝突しても星と星がぶつかることはありません。そのとき星間物質で爆発的に星が生まれると言います。スターバーストです。そのときはこの写真のような幾千億の星々が一等星よりも明るく輝くのでしょう。私たちの銀河はアンドロメダ銀河と秒速100kmで接近しています。なのに、銀河どうしは離れつつあり、宇宙の最後はすべての震動が止まってしまいます。マイナス273℃の世界となり、素粒子さえ動かなくなります。私たちは、最も宇宙が美しい時空を生きていると言うこともできます。何よりも今夜のように星が瞬くのを観察することができるのですから。