年末は瀬戸内の乾いた風が神戸の港町に似合う | バイカルアザラシのnicoチャンネル

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 サイコロジストの日常と非日常を季節の移ろいを交えて描いています。バイカルアザラシのnicoちゃんの独り言です。聞き流してください。

 年末になると神戸に来たくなります。六甲山からの風は冷たくて乾いています。そんな風が年末の神戸の港町には似合う気がします。

 

 先ずは南京町で昼食を取りました。サービス定食の前菜は、こんな感じです。初めから美味しいので、これから何が出てくるか楽しみ。

 

 劉家のメインは何と言っても焼鶏です。「しょうけい」と読むらしい。鶏を丸ごとローストしています。薄味なのに美味です。大きなエビチリはあとから辛さがやって来ます。スープが美味しいのは当然。ここなら何を頼んでも美味しいと思いました。

 

 南京町から北野へ。ここは北野天神が祭られているので、この名前がつきました。なのに異人館が多くあるのは面白いです。風見鶏の館はやはり屋根に風見鶏。結婚式が行われていました。

 

 中はこんな感じです。調度品が豪華です。19世紀のアールヌーボーの影響があるのか。落ち着いた雰囲気です。

 

 今は待降節の季節。部屋は狭く見えますが、ツリーだけで3mほどあります。部屋の物が大きければ、部屋も広くは見えません。これがゆとりというものなのか。

 

 それにしてもサンタまみれの異人館。お家までプレゼントの赤いリボンでくるんであります。

 

 うろこの家の裏山から見る神戸の街は、高層ビルの向こうに港町が見える。平安時代に清盛が中国の宋と貿易をするために開いた港です。阪神大震災の跡はどこにあるのか。見事によみがえりました。

 

 ポートライナーでポートアイランドに上陸。ポートピアホテルに泊まりました。スタンダードシングルなのに、スペリアルシングルにお部屋をいただいて、ラッキー!高層階から見る景色はいいものです。

 

 日が暮れてくると夜景が窓に浮かび上がります。海側は空港のジェット機が離発着するのが見えます。山側のお部屋なら百万ドルの神戸の夜景が見えているでしょう。その分お値段もかなりのものかと。でも、これで十分です。

 

 二日目は、UCCコーヒー博物館に行って、コーヒーのお勉強をしました。クイズに答えるとコーヒー博士に認定されて、一年間入館料が無料になります。残念ながら一問間違って、大博士は取り逃がしました。コーヒーの試飲ができて、ちょっとコーヒー通の気分になりました。

 

 次は人と防災未来館に行きました。1月17日午前5時46分、震度7の地震が神戸を襲います。そのときどんなことが起こったのか。ジオラマや動画で説明していました。3Dの東日本大震災の映像も見て、いろんなことが考えさせられるひとときでした。日本列島は環太平洋造山帯と地震帯の上にできています。災害はいつかはやってきます。そのとき、私たちはどう行動するのでしょうか。想定外を生き抜く力、率先的避難者であれ、最善を尽くせ。これを実行するしかありません。

 

 隣の美術館ではぽポンペイの壁画展をやっていました。イタリアのベスビオス火山が噴火し、二日で街は火砕流に埋まりました。当時のフレスコ画が昨日のように残っています。

 

 神戸に来るとどうしてかお勉強のような旅になってしまいます。それはこの町の気質なのかも知れません。文化の高い街なのでしょう。だから来る日とを否応なしに探求の旅に向かわせてしまう。今日はどこも写真撮影は御法度。なのでむしろ、頭の中に深く刻まれた一日でした。

 

 ここはまた来たくなる街です。どうしてって、よく分からないけど、そんな気にしてしまう不思議さを持っています。それは、旅行者にいい物を提供してくれる神戸の人たちだからなのかも知れません。食べ物は美味しいし、見る物は飽きることがありません。それは街作りにも生きています。神戸は坂がいっぱいあって、面白い。海から山の麓まで歩くと、この町の魅力を体で体感することができます。

 

 人を惹きつけてやまないのは、どうしてなのか、もう少し言葉で表せたらと思います。もっと歩いて、見て、触れて、もっと深く知りたくなる神戸でした。