茶臼山高原はもう紅葉が始まっています。湖畔には赤や黄色に色づいた木々が湖面を映してシンメトリーになっています。
スキー場の山頂駅からは南アルプスが見えます。まもなくここも雪に覆われて真っ白。秋風とはいえないような寒い風が吹き渡っています。
売木村の岩倉には美しいポットスポットがあります。絵を描いていると時間が経って、夕日が細い谷間に差してきました。黄昏は激しく流れる川面にも映り、かすかに金色に染めていきます。
なぜ川はこんなに激しく流れるのでしょうか。千分の一秒を切り取ると、水しぶきもこんな形をしているのですね。一瞬はこんなに美しい形をしているのでしょう。
その一瞬の連続がポットスポットに流れ落ちます。岩に激しくぶつかり、空中に飛び散り、砕けまた本流に交わってはやがて緩やかな流れを作ります。
夕日は紅葉を透過して地面まで紅葉させていきます。川の流れも赤や黄色に染めて。
泊まったお宿は、塩吹館。山深い間欠泉があります。食材は信州のものを集めた物。信州牛や松茸や信州サーモンが出ます。2食一泊一万円ちょっとで泊めていただきました。露天風呂は大きくて野性味があります。一番いいのは静かさです。
売木村は山の中です。今でも田んぼにははざ掛けした稲が干してあります。綺麗な水、気温の寒暖の激しさが美味しいお米を生み出すのでしょう。
今朝から雨です。これで稲穂はまた湿ってしまいます。いつになったら収穫できるのでしょう。そのうち雪でも降りそうな寒さ。でも、これが売木村の秋の風景なのでしよう。
摘み草食堂に入ると、朝摘んだ草花で天ぷらを揚げています。もみじ、ウドの葉、あかつめ草、コスモス花、いたどり、イヌビユがご馳走になります。
いただいたのは、信州蕎麦と草摘みのかき揚げ。草って食材になるんですね。草が食材になるのは自然や水が綺麗だからなのでしょう。