先進七カ国首脳会議が今月26日から27日にかけて伊勢志摩で開かれます。会場となるのは志摩市賢島の志摩観光ホテルクラッシックです。今、伊勢志摩は全国から警察機動隊がやってきてものものしい警戒が行われています。要所要所では検問が行われて、水も漏らさぬ様子。
そんななか、志摩市にある黒潮ダイニングに行ってきました。パールロードから相差と書いて「おおさつ」と読みます。相差の入り口近くに食堂はあります。これはサミット丼です。七つの海鮮が大きなどんぶりにのっています。あまり大きいので、カメラに入り切りませんでした。その中心は生きた伊勢エビの活き作りです。触覚が動いています。それにアワビに、サザエに、鯛に、ウニに、マグロに、タコでしょうか。どれも新鮮そのもの。志摩の食材は世界最高だと言われています。首脳達がいただくお料理はいったいどんなメニューなのでしょう。松阪肉に的矢牡蠣も出るのでしょうか。
志摩スペイン村に行ったら、駐車場はこのとおりです。今日はお客様より職員の方が遙かに多い様子。閑古鳥が鳴いています。ちなみにサミット周辺の一週間は休園・休館となっています。これも平和な世界を望むための一つの国際貢献なのか知れません。ソフトターゲットを狙うテロリストたちへの対策なのでしょう。今日見ただけで北は北海道から南は長崎まで、様々な県警の人たちがにらみを効かせています。それだけこのサミットを絶対に成功しようとする意気込みが伝わってきました。
首脳達は、セントレアから志摩市の賢島まで自衛隊のヘリで降り立ちます。七人の首脳達の眼には、この伊勢の海はどのように映るのでしょう。伊勢志摩の食材をどんなに感じるのでしょう。できれば伊勢神宮にも足を運んで、日本の自然や信仰を肌で感じてもらいたいし、そこから平和を考えて欲しいです。三重の人たちは、ボランティアとして高校生からお年寄りに至るまでそれぞれできる範囲でおもてなしの心で、首脳達を迎えようとしています。それは、江戸時代におかげ参りに全国からやってくる人たちをもてなした三重の人たちの心意気でもあります。
奇しくもオバマ大統領は、28日に広島を訪問することになりました。被爆者の人たちが、求めたのは謝罪ではなく、原爆の惨禍を現地で感じてもらうことでした。日本人は、それだけ成熟した精神や文化を持っているのだと思いました。というよりも謝罪よりもはるかに求めているのは、核のない世界なのでしょう。
今日一日で伊勢志摩の食材をたっぷり堪能しました。最後にゲットしたのは、伊勢のダイム農園のイチゴです。この箱で1000円です。しかもジャム用と書いてあります。この形、このこのお味、どこがジャム用なのかと言えば、これは生食用にはなりません。甘さが少し足りないし、形がいびつなのだとか。実際に食べてみると甘くてみずみずしいのに。生食用のは確かに甘くて香りも絶妙でした。この農園が何を目指しているのか、なんとなく分かりました。生食用には極上の物しか出荷しないようです。最高のイチゴを最高の形でスィーツにしているのがシャロンというお菓子工房です。
三重は古来から「美し国 うましくに」と言われていましたが、自然が美しいだけでなく、松阪肉や的矢牡蠣など山の幸も海の幸も美味しい所です。サミットが終われば、今度は多くの人にこの美し国を味わって欲しいと思います。