押忍。
赤井です。
「左を制する者は世界を制す」
ボクシングでの有名な格言です。
おそらくですが、武術を習わなければ自分の利き手について悩む人はほとんどいないのではないかと改めて考えました。
というのも、人類の9割が「右利き」と言われているようで、人間のたどった歴史と脳の発達が関与した結果そうなったとする説があるようで、残りの1割の人類が「左利き」となるそうです。
また、これは人間に限った話で、動物にはそもそも利き手や利き足は存在しないそうで、両方が平等に扱えるそうです。
自分は右利きなのですが、武術というものに触れるまで右利きの自分というものになにも不便を感じずに生活してきました。
ところが武術、私の場合空手ですが利き手、利き足だけ使えば良いとは言えません。
当然のことですが、拳一つ繰り出すにしても利き手の方が威力もスピードも上になります。
足運びも利き足の方が上手く動かせます。
ですがそれだと、自分の攻撃は利き手である右からの攻撃さえ警戒すれば良いわけで対策しやすくなります。左は下手なので更に対策しやすいです。
単純なことですが、利き手と変わらないくらい反対も扱えれば強いのです。
恥ずかしながら、私は未だに利き手利き足に頼りきりで、左右平等に扱えないのが悩ましいところです。
そうした左右平等に扱えないもどかしさを経験すると、日常生活における「右手有利」な実態が浮かび上がってきました。
今、私はパソコンの前でこのブログを書いておりますが、まずキーボードは右手と左手で役割が違います。
左右の手で文字を打つのですが、最終的に右手でエンターを押すので右手の作業負担の方が多くなります。
更に、マウスも右手で操作しますので圧倒的に左手は楽をしています。
もっと日常生活に踏み込むと、改札も切符挿入口、交通系ICは右側です。
買い物に出掛ければ、レジ機は店員の右側に置かれています。
自分もレジ打ち経験者なので分かりますが、右側にレジ機が無いと非常に操作しづらいです。
そして極めつけは文字です。
文字は書くのも読むのも左から右へ流していきます。
世界中の左利きに多い悩みはこの文字に関することのようで、文字を書くとき、ボールペンだとインクが乾く前に左手が文字に触れてしまい手が汚れるのだそうです。
従って、左利きはペンの持ち方が独特なものになるのだそうです。
日常動作において文字を書くのが右手スタンダードな社会なので、右利きの自分は気づきませんでしたが、左利きはずっとそうしたストレスにさらされて生きているのだそうで、寿命も右利きより短くなるそうです。
以上のそうした生活様式から左右平等に使わない、右利き有利な構造を作ることで人類の9割が右利きになったのだと思います。
左右平等に扱える動物と比べて人間の戦う力が劣るのも納得できる気がします。
だからこそ、武術において利き手利き足があってはならず、左右平等に扱えるようにならなければなりません。
拳一つ繰り出すにしても右手でも左手でも同じ威力、スピードを実現できれば利き手利き足しか使えない相手には一方的に有利に立ち回れるようになります。
そもそもですが、武術、戦うことにおいてはより動物的な直観力、反射神経が大事になってくると思っています。
そうなると、人間的なままでは戦えません。
左右平等に扱えるシンメトリーなスタイルこそが、武術におけるスタンダードなんだと言えるのではないでしょうか。
そう考えると、稽古以上に普段の生活スタイルからガラリと変えていかないと定着しそうにありません。
今の右手至上主義な生活様式を見ていると、人間は戦う本能を捨てたのだろうか?と、考えてしまいます。
無論ですが、平和主義なので戦わなければ戦わないに越したことはありません。
しかし、いざという時戦えないのは間違いありません。
一歩抜きんでた強さを得るには、稽古以上に自分の生活にもっと気を配ろうと思う、今日この頃です。
左右平等な「ニューノーマル」を心がけていきたいと思います。
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