小学生のころ、家には寝たきりの祖母がいた。
当時は介護保険制度などもちろんなく、介護といえば家で行うのが当たり前の時代だった。
今の認定制度でいえば、要介護5だろう。
祖母の食事は、いつも土鍋で炊いたお粥だった。
母親が忙しいときは、俺もその手伝いをした。
だから、土鍋で米を炊くということが、子どものころから自然と身についていた。
他の料理はからきしダメだが、これだけは手が覚えている。
──そういえば、俺の亡き両親は、
お袋は養女で、親父はその家に結婚して養子に入った。マスオさんだ。
だから、子どものころは「おばあちゃん」が三人いた。
同居していたのは一人だが、呼び名が三人分あるという、少しややこしい構造だった。
父方、母方、そしてうちの、おばあちゃん。
それが当たり前だと思っていたが、今思えば、なかなか面白い要素だったなと。笑
それはさておき、ふるさと納税で届いた米を、土鍋で炊いた。
湯気の立ち方からして、もう、うまい。
米を味わうなら、自家製の梅干しと焼鮭くらいがちょうどいい。
今年の梅干しも味がなじむ前に、無くなりそうだ。笑
酒を控える時間を使って、今夜は土鍋と遊んだ。
酒を飲まないと鼻も利く。炊き上がりも、匂いでわかる。
IHコンロの上にカセットコンロを置いて、何やってんだか。
十分、幸せホルモンは出た。
