Hi hi! Anti-HeroのMV、早速大好きでして、
今回はビジュアルが大事なアルバムなので、MVを見て考えた考察をここで行いますー!あくまで個人的な考えなので、それをご理解した上で読まれてください。歌詞の大体の意味も書いています★
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I have this thing where I get older, but just never wiser
Midnights become my afternoons
When my depression works the graveyard shift
All of the people I’ve ghosted stand there in the room
【歌詞の意味】
年を取っても年相応になれないんじゃないか、
そう不安を感じ始め、眠れない夜は真昼のようになる。
沈んだ気持ちが動き始めると、
過去に置いてきたはずの人たちのことばかり考えてしまう。
【MV考察】
このお化けの格好をした人たち。
一体はカウボーイハットを被っているので、
カントリーミュージックを書いていた頃の人、もしくは音楽そのものかもしれません。
もう一体は猫耳をつけていますね。
これは22のビデオに出てくる猫耳に酷似しています。
友達グループを意識し始めた時に仲良くなり、疎遠にもなった人でしょうか?
ここにも1体!
頭につけているのはオリーブの葉?そうだとしたらKaty Perryかも。
というのも、TaylorとKatyはツアースタッフの件で揉めて、疎遠に。
お互いにdissソングを書いたのですが、Katyがオリーブの葉とメッセージをTaylorに送り、Taylorの You Need To Calm DownのMVにKatyが出演し、一件落着しましたことがありました。
サングラスは明らかに22に出てきたもの。
つまり過去要素満載のこのおばけたちは、Taylorが過去に感じた不安や恐怖。
おばけなのはhaunted(取り憑かれている)という意味合いとghosted(はっきりと断りも入れずに、関係をフェイドアウトさせること)をかけているのではないかと思います。
夜遅く、そのような過去の失敗や不安が頭をよぎると、思考が止まらなくなり、眠れなくなる。そうすると、目が覚めてしまって、まるで夜が昼のようになってしまうことが歌詞でも表現されています。
I should not be left to my own devices
They come with prices and vices, I end up in crisis
(Tales as old as time)
I wake up screaming from dreaming
One day, I’ll watch as you’re leaving
‘Cause you got tired of my scheming
(For the last time)
【歌詞の意味】
今までの人生、自分で決めてきたことなのに、自信がなくなってしまう。自分で決めたことでいい結果が出たことなんてない気がする。大切に思っていた人が去って行った過去がトラウマになっている。人やメディアを操ろうとしていると言われたことも山ほどある。そんな噂を信じて去ってしまうのでは、と恐怖に怯えている。
【MV考察】
興味深いのは、ここでWe Are Never Ever Getting Back Togetherのワンシーンが再現されていること。この曲は歳上の元カレにいいように扱われた経験と口だけの謝罪にうんざり、というテーマで書かれたもの。
歳上の彼といえばTaylorには数名いましたが、TaylorはDear Johnの中でも、「お母さんに咎められたが聞かなかった」と歌っていました。そうやって、自分がこれが正しいと思って選んだ道も、結果として、痛い目にあっているので、その意味合いがあるのではないか、と思います。
‘Cause you got tired of my schemingという歌詞は、Taylorが姿を消した2年間を彷彿とさせます。「Taylorは非常に計画的で人を操るのが好き、だから恋人も友人も取っ替え引っ替えするのだ。彼女はいい子のふりをしている蛇だ」と至るところで袋叩きにされました。結果として100%真実ではないことが、彼女のドキュメンタリーMiss Americanaをみるとわかります。
It’s me, hi
I’m the problem, it’s me
At teatime, everybody agrees
I’ll stare directly at the sun, but never in the mirror
It must be exhausting always rooting for the anti-hero
【歌詞の意味】
わたし自身が不安や問題の根源。きっとみんなそう思ってるし、わたしは嫌なものばかり見ようとして、鏡の中の自分とは向き合おうともしない。
そんな欠点ばかりのヒーロー(アーティスト、有名人)についてこようなんて思わないよね。
【MV考察】
ここでもう1人のTaylorが登場します。
初め、「これは世間が見ているTaylorなのかな」と思ったのですが、何度もMVを見ているうちに、そんな単純なものではないことに気づきました。
ここから度々出てくる、このキラキラしたTaylorは、一緒に遊んでいるかと思えば突き飛ばしたり、大切なギターを壊したり、Taylorに嫌なところばかり見せてきます。
「みんな裏切る」自分に言い聞かせてるんですね…泣
夜遅く、不安な気持ちに駆られた時に出てくる、もう1人のTaylorですね。
複雑な気持ちを見事にビジュアル化しています!
Taylorの抱える不安の一つにファンとの関係性もあるように、この歌詞からは感じられますね。そんなふうに不安定で怖がってばかりの推しなんて、応援するのも難しいよね…と感じているよう。確かに、Kimye事件で去っていったファンもたくさんいました。Swiftyとしてはそんな奴らはファンじゃないので、気にしないで、とTaylorをハグしたくなります。
そういえば、sunをタブロイド紙のthe Sunだという解釈が出回ってますね!
とても興味深い解釈ですが、わたしは違うんじゃないかな…と思います。確かに、Mirrorも存在するので、そう思えないこともないですが、ここはsunは太陽光のように直視すると傷つけてくるものを意味しているだけのような気がします。特に色素の薄いblueの目をしたTaylor。絶対痛いですしw
このシーン… TaylorはMiss Americanaで摂食障害があったことを明かしました。側から見て痩せていると思うことは、当の本人の感覚に関係ありません。これは声を大にしていいたい。本人が「まだこんなに太ってる」と思ったり思わされたりして、自分を追いやってしまう心の闘い、辛さは、本人以外にはわからないものです。周りがどう思おうが、執拗に考えてしまうこと。
ちなみに、このFATという文字に敏感になって「痩せてるくせにこんなことを言って。本当に太っている人に失礼。Taylorには残念だ。」と言っているTikTokが拡散し、現在はApple Musicではカットされてしまいました。
理解なき視聴者の行動でこんなことに。せっかくTaylorが彼女自身のデリケートな部分を曝け出してくれているのに、結局またこうして押さえ込む形になってしまいました。こういう流れが2年姿を消した頃のようなTaylorの行動につながるのではないかと思います。
Sometimes I feel like everybody is a sexy baby
And I’m a monster on the hill
Too big to hang out, slowly lurching toward your favorite city
Pierced through the heart but never killed
【歌詞の意味】
周りの人がセクシーに見えるのに、わたしだけは少し上の丘にいるモンスターのように感じる。存在としても大きすぎて、遊ぶのには気が引ける相手。
どれだけ終わらせようと心臓さえ貫いても、なかなか死なない人だと思われていそう。
【MV解釈】
ここではアリスのように巨大化したTaylorが登場します。
アリスを引用するのは今回が初めてではありませんね。
1989ではWonderlandという曲をAlice in Wonderlandをモチーフに書いています。
この巨大化したTaylorは『大物化』してしまったTaylor。有名人になって、Taylorのようなビッグネームともなると、近寄り難い、と思う人もたくさんいるでしょう。普通に接してくれなかったり、友達として遊ぼうとしてくれなかったり、孤独に感じることなんて山ほどあるでしょうね…
周りにいる人はSexy babyだと言ってるので、自分が身体的に大きいと感じていることもあるのかもしれません。
また、Taylorは幾度となく問題を抱えては乗り越えてきました。どれだけ世間に否定されても生き返ってきたんです。そういった強い部分をこの歌詞で表しています。世間の目からすると、どれだけ話題になって、もうダメだろうと思っても、這い上がってきて、なかなか終わりというふうにはならない。
Did you hear my covert narcissism
I disguise as altruism like some kind of congressman?
(Tale as old as time)
I wake up screaming from dreaming
One day, I’ll watch as you’re leaving and life will lose all its meaning
(For the last time)
【歌詞の意味】
噂されていることをみんな鵜呑みにしているのかな?
実はナルシストだとかどこかの政治家みたいに犠牲を払ってるふりをしているとか
叫びながら目が覚める
いつかあなたも目の前から消えて 人生の意味すら見えなくなる日が来るかも
【MV考察】
アメリカでは政治家がキャンペーンを行う際、このバッジのようなものであったり、サポーターがグッズを作りがちですよね。
歌詞にもあるように、世間の目からすると、「いい人ぶっている」を思われているのではないか、というTaylorの不安が垣間見えます。
バッジに書かれているVote for me for everything.というのは、普段Taylorが候補者として上がり、ファンが投票する賞に「投票してね」と言っているようです。
いい人ぶって、票を集める…と思われているのでは?という不安…というよりは、実際に一部にそう思われていてアンチもたくさんいるということを皮肉っているのではないかと思います。
そして、バッジの下からまた紫のグリッターが出ていますね!
さっきは目玉焼き… 本当のTaylorが存在することを表しているのではないでしょうか?
ちなみにこのあと、サビが繰り返されますが、そのシーンでは…
お酒で忘れようとしたのかもしれませんが、
吐き出してしまいます。これもパープル!このパープルが意味するのは本来のTaylorの姿であり、本当は吐き出した素の部分なのでは、と思います。
また、このMV、Taylorがお酒を飲んでいるシーンがとにかく多い。
終始、ワインを飲んでいるし、ここでもショットをガンガン飲んでます。
ここで、思い出すインタビューがあります。
若いスターとして、過去のスターたちが、アルコールやドラッグに溺れて道を外したことをどう思うか…と聞かれて、Taylorは「わたしはアルコールを飲むことをクールと思わない」と言っていたんです。(Fearlessくらいの頃だったかなぁ…)映像が見つからなくてすごく悔しいのですが…
(アルコールはあまり飲まないの。キャンディーみたいに甘くないものは普段のまないわ)
にもかかわらず、Reputation頃から、アルコールに関してかなりオープンになりました。お酒が歌詞に出てきたのもDelicateが初めてです。
やはり、世間の目に苦しみ出した頃からお酒を飲むようになったのかもしれません。このMVでは、問題があるときにお酒に頼るTaylorを出しているようですね。
I have this dream my daughter-in-law kills me for the money
She thinks I left them in the will
The family gathers ‘round and reads it
And then someone screams out
“She’s laughing up at us from hell!”
【歌詞の意味】
義理の娘にお金目的で殺される夢をみる。
遺言に何か残すと書いてあるだろう、そう思っているんだけど
家族みんな集まっていざ読んでみると、
誰かが叫ぶ「地獄の底から笑ってやがるぞ!」って
【MV考察】
ここでは少しドラマがありますね。
訳してみましょう…
P:プレストン
C:チャド
K:キンバー
P: She is laughing up at us from hell. (母さんは地獄から笑ってるぞ)
C: What, what does it say? (なんて書いてあるんだ?)
P: It’s the worst. (最悪だ)
K: But who got the beach house?(でもビーチハウスはどうなるの?)
P: She’s having it turned into a cat sanctuary.(猫のシェルターに…)
K: What? Cats don’t even like the beach.(なんですって?猫はビーチなんて嫌いでしょ?)
C: What about the rest of the assets?(他の財産は?)
I flew all the way here from Ibiza!(わざわざイビザから飛んで来たんだぞ?)
K: “To my children, I leave 13 cents…”(「子供達には13セントを…」)
C: Wait wait wait you guys.
There’s probably a secret encoded message that means something else! (待て待て、母さんのことだ、他の何かを意味する秘密のコードがあるんじゃないか?)
P: Yeah, yeah, yeah, that’s what mom would always do.
“PS: There is no secret encoded message that means something else.Love, Taylor” (確かに。母さんいつもやってもんな。「追伸:秘密のコードはありません」)
K: Great, well, good job, Chad. You finally pushed it too far.(やらかしてくれたわね、チャド。ついにやってくれたわ)
C: What are you implying by that?(何が言いたいんだよ)
P: I think she’s implying that you haven’t hesitated to trade on mom’s name.(彼女が言いたいのは、お前がいつも母さんの名前を軽くつかってことだよ)
C: Excuse me?(はぁ?)
K: Ummm, do you not remember your book ‘Growing Up Swift?’(覚えてないわけ?「Swiftに育って」って本出したじゃない)
P: And your stupid podcast ‘Life Comes At You Swiftly’ which I’m pretty sure you’re recording for on your phone right now. (それにお前のSwiftlyにやってくる人生」っていうバカみたいなポッドキャストもな!それにお前今それ用に録音してるだろ!)
Chad, come on.(ふざけんなよ、チャド!)
K: At her funeral, Chad!(葬式でするなんて信じられない)
C: Okay well, why don’t you got cry about it at the country club that youname dropped mom to get into, Preston?(プレストンこそ、母さんの名前を使って入ったカントリークラブのこと泣きたいんじゃないか?)
And Kimber, you are literally wearing her clothes right now.
(キンバーだって母さんの服を今まさに着てるじゃないか)
K: No, I’m not.(着てないんですけど)
P; That’s from the Fearless tour, 2009.(それ2009年のFearlessツアーの服だろ)
K: Okay, well you know what, we were very very close. I miss her.(わかったわよ、でもママとわたしはすっごく仲がよかったのよ?ママが恋しい)
P: They were so close.(確かに近かった)
C: Okay, I’m just gonna say it, I think she killed her. (オッケーもう言っちゃうわ。キンバーが母さんを殺したと思うんだけど)
P: You’ve gone too far.(言っていいことと悪いことがあるぞ!)
C: Kimber was the last one with her! She didn’t fall off that balcony! She was pushed!(母さんと最後にいたのはキンバーだろ?バルコニーから落ちたんじゃない、押されたんだ!)
このシーン、とてもコミカルに描かれていて、Taylorの脚本・演出が光るところですが、歌詞もビデオも、自分の子供たちに人間ATMのように扱われたり、名前だけ好きに利用されたりすることを考えてしまうなんて、とても悲しい。
ちなみに、この女性のキャラ、Kimber。
わたしはすごく引っかかるところがあって、Kim Kardashianへのディスりじゃないかと思うんです。
理由①名前
理由②Kimはマリリンモンローのドレスを着て叩かれました。死んだ人のドレスをKimberも着ています。
理由③葬式でさえも、セルフィー
あとこの録音。MVではChadがしていますが、Kimと揉めたのも、こっそりされた録音が原因でした。
しかもこの後の歌詞が
“It’s me, hi. I’m the problem. It’s me”
まだ起きてもない未来を想像して、自分のせいだと言っているよう。
以上、わたしの個人的なAnti-Heroの考察でした!
Hope you enjoyed it!