西浦氏の危機感、或いは急にロックダウンの可能性を言い出す都知事。


これが現在公表されている数字を元にするとしっくり来ない。
隠してるならまだ良い。

″誰も正確な実態を知らない(そして、今となっては知りようがない)″という事態こそ恐いです。

僕はずっと一定数の検査が必要なのは実態を把握する為だ、と言ってます。
医療現場、医療従事者への感染や負担を考えた別導線のドライブスルー検査はようやく名古屋や新潟で実施され始めました。

それに対して厚労省の公式も含めて様々な理由でやって来ていません。やらなかった期間の実態は誰にも分かりません。増やす、という発言も政府からはずっと繰り返されてきましたが中々増えない。

きっちりと政策と根拠をセットに示せばこんな事にならない。

実態を元に、それを根拠とした政策を打つという当たり前の態度を何故か放棄して来たので、今がどんな状況なのか?に対する信頼を築けていないのが政治的な大きなミスです。

検査を増やしたらいけない!という主張の前提の話を前もしました。

1)公表されている感染者数は正しい。→日本は世界でも有数の封じ込め成功例です。であれば検査を増やした所で危機管理は出来ているので問題ありません。むしろ、国民を安心させられると思います。

2)公表されている感染者数は不正確だ。→この場合、検査を増やし感染者数が多い事が分かる事による反応は色々予想されます。
この立場の場合、正確な感染者数を把握するのが遅れれば遅れるほど事態は悪化し、パニックの可能性も大きくなります。その意味ではなるべく早い段階に実態を把握した方が本来は合理的です。ニューヨークでは検査を増やした結果、かなりの数の感染が判明しました。現在のニューヨークの対策はかなり徹底したロックダウンなので、ある意味ではその政策の根拠を示しているとも言えます。

新型コロナウィルスの正体が依然不明なので、社会に与えるインパクトは予測出来ませんが、現実を見ないという態度は現実に対処する方法としては機能しません。
このたタイミングでも最前線の現場の人は頑張っている。これを美談にして精神論に持ち込むと感情はスッキリします。でも、彼らが何に対してどう頑張るのか?
その部分を判断するのが政治です。
その判断の根拠が不明確なら、彼らの頑張りは報われるのでしょうか?

五輪をずづと優先してきたのでは?という疑いを持つ人も多いと思います。
ここに来て延期が濃厚になりました。その後、政治判断がどう変化するのか?にも注意が必要です。

現状把握、目標を最初に設定してから対策を打つ。
メルケルの演説が多くシェアされてますが、どこが評価されているのか?
日本の政治はどこが足りないのか?


色々見えてくる。
でも、僕も含めて人は見たいものしか見ない。
それを分かった上で、更に考える。

英文ですがハラリの論考はかなり示唆的。

ちょっと前のラジオですが。



もちろんこの頃すら遠い昔に感じるほど事態は日々更新されています。

宇宙平和