東京オペラシティでのアンサンブルノマド定期公演終了。



僕にとっては大変実り多きライブで、とにかく刺激が溢れてました!
バッハが最初はテーマでしたが、佐藤紀雄さんの中で様々な宗教音楽が在る現代社会をそのまま見せるプログラムへと変貌して行きました。
プログラムはバッハミサ曲ロ短調BWV.233から始まりますが三曲目でまず僕の「Dub Dub」をフルート木ノ脇道元さん、サックス大石将紀さん、トランペット佐藤秀徳くん、ベース佐藤洋嗣くん、ギター&ターンテーブル大友良英さん、エレクトロニクス今井慎太郎さんでスタート。
ドラム無しで今井さんが打ち込んだリズムが変化しながら、ベースの動きに合わせて歌い、それに合わせて鳴らしたいときに楽器を鳴らして貰う。
後で外音聴いたらかなり素敵でした!

アンサンブル小瑠璃の皆さんのクワイアがまた素晴らしい。
そして、アラス・ムハメット・ラーシドさんのアザーン礼拝への呼びかけ。
これが凄まじかった。代々木上原にあるモスクを知ってる方は多いと思いますが、あそこのイマーム(指導者)です。
まさに人力トランス。聴いてるだけで人が変性意識に入る声でした。驚いた…

バッハからイスラム教の礼拝まで、ラップ経由で。

二部で大友良英さんのバッハを用いたインプロにも参加。これも大変刺激的で大友さんが手で即興で様々な指揮をするのに皆が反応していく楽曲。
僕も突如振られたのでフリースタイル。
特にミュージシャンたちがそれぞれ勝手に思いついたバッハのフレーズを演奏する展開は圧巻でした!こんなこと出来るんだ!

もう一曲はベーソンズの神殿。
元々柴田聡子さんと即興で作った曲をノマドでアレンジ。今度はアンサンブル小瑠璃のクワイアにも参加して貰いました。
外側へ!その外側へ!というメッセージの曲へ。
僕の二曲も完全バージョンは本番の一発。
出たとこ勝負のぶっつけでしたが。
かなり良い仕上がりだったかと。
大友さんが放り込むレコードノイズにかなり煽られました。

最後は星谷丈夫さんの夜曲で素敵な余韻を残しながら幕。東京オペラシティでレコードノイズがチリチリ鳴ってるエンディングは熱いですね!
あっという間の2時間でした!

トランペットの佐藤くんは柴田聡子さんの新作にも参加していて、その関係で柴田さんも観に来ていたので久しぶりに挨拶。新作を頂きました。


神殿のベーソンズ柴田聡子バージョンはこちら



大策も来てたので今後のベーソンズのヒントになりそうなとこは活かしたいな。
サックスの大石さんが宮台さんのネットやラジオを良くチェックしていてdaycatch リスナーでもあったので色々話す。







しかも会場にははぁ〜?リスナーまでいた!
洋嗣くんも深夜に聴いてくれてるらしく。
やってみるもんだ。

はぁ〜? 猫の日編!



打ち上げで来ていた叔父の知り合いがサン・テグジュペリ研究家で。
僕が生まれた後パリの家の大家がビル・バモンと言い、タネ商人として日本にイチゴやオリーブの木を始めて持ち込んだ人であり、更にその娘はサン・テグジュペリの恋人だったという。
更にサン・テグジュペリと日本の禅や宮本賢治との意外な繋がりを教わった。面白い。

 
大友良英さんと話していて。
「偶々の人」という表現をされていた。
偶々の音や偶々の人をいなかった事にしない為にノイズを放つ、と。
僕は興奮して即興音楽の楽しさを語ってましたが、まあ、そんなのは釈迦に説法でお恥ずかしい限り。
でも、今回もまた。
始まったら終わる。そんな音楽でした。

3回目の共演でしたが、やる度に新しい刺激があり、そして自信に繋がる。


ああ、わかりやすく、とか、誰々が望む、という水準ではなく。やるべき事をやり、鳴らすべき音を鳴らし、言うべき事を言う。
それに尽きる。
それでも。
共通言語に基づく身体感覚の鋭さと共感能力。無手勝なラッパーにない要素だらけのアンサンブルの素晴らしさを体感した次第。

最近は長い記事は読まれないらしい!

明日からまた頑張れます。

宇宙平和