昨日、GOKU GREENのACID&REEFERが発売された。
元々レーベルとしても期待の作品なんだけど・・・
各地で大好評!嬉しい限りです。




先代の故・佐藤将が、当時16歳のデビュー前のGOKUのデモを聴かせるために。
わざわざウチの近所を通りかかったふりをしてやって来た。
(彼は川崎、うちは杉並)
基本、佐藤さんに曲を聴かせてもらうのは彼の車の中。なので一緒にドライブしながら、佐藤さんがいきなり曲をかけて・・・すごいベースが響く中、幼さすら残っていそうな声でブリっとしたライムをなめらかにフロウするラップを聴かせてもらった。
「ねえ、ダース、すごくね?見つけたよ俺」
すごく嬉しそうだったのを覚えてる。
なんせ佐藤さん、BLACK SWANというレーベルを立ち上げたのはいいけど・・・
1年くらい何もリリースしてなくて、事務所行ってもYOUTUBEみてます状態だったので、大丈夫かい?ってそろそろ真剣に心配な時期でもあった。
今の9SARI、BLACK SWANのペースとは真逆なんだけど、ようやく。
佐藤さんはGOKU GREENに相当な精力をぶち込んでいたと思う。

1ST、2NDとマスタリングが終わるたびに「どう?やばいっしょ!」と自慢しにウチの近所を通りかかったふりをする佐藤さん。
でもって、マジでヤバかった。東京のHIPHOPとは全く違う文脈で登場して、10代にしてスケールは世界目線。
GOKUリリースを皮切りにBLACK SWANのレーベルカラーも佐藤さんのやりたいことをやる方向で決まっていったと思うし、独自の審美眼で製作された曲をどんどん出していた。

今年の4月に僕がやってるイベント、SCHOOL OF RAPのゲストにGOKUを呼ぼうと思い、佐藤さんに連絡していた・・・と書いて、まだ半年前じゃん!とびっくりする。
SCHOOL OF RAPは当時、T-PABLOWと中身を決めていたんだけど。彼がGOKUのライブならみんな見たいと思う、と言ったのもあり呼ぶことになった。
佐藤さんと航空チケットやホテルのやり取りをしていたら、どうも体調が優れないと連絡が遅れるようになって・・・そろそろ迫ってるから、僕が予約とかしますか?と連絡しようと思ってたタイミングで。
事故があって佐藤さんは帰らぬ人になってしまった。

あの時の心境は少し書いたりもしてるけど。未だによく分からないとも言える。
不思議と周りで旅立つ人が多くて、受け止めるのが大変だったのは確かだ。
佐藤さんとはいろいろ途中だったので、特に不思議な感覚だった。
喪失感を感じるより前に、漢から電話がある。
「BLACK SWANの名前を残したいから代表を務めてくれないか?」
二つ返事でオッケーした。ここからの流れは別でいろいろ書いてる。
GOKUにすぐ電話して話す。いろいろ話したけどなにを話したかはあまり覚えてない。ただ、なんとか「埋めよう」とはしていた。佐藤さんがいないわけだから。
やり方なんて分からないし、とにかくGOKUとは話して、会ったら話して、電話で、LINEで話した。

そこからは怒涛の毎日だった。
先月にBLACK SWAN代表としての僕のREIDERS EPを出した。
曲名のクレジットに佐藤さんへのオマージュをいれた。
あとはKRS-ONEよろしく、OVERSEENED BY SHO SATO。

そして今日。
GOKU GREENの新作、ACID&REEFERが発売される。
素晴らしい仕上がりです。本当に。
まるでCALIのサビのデモは佐藤さん存命中に録音したものだ。
ビートもいくつかは佐藤さんがいた頃に決めたもの。
でも。GOKUはその頃からまたさらに成長して、表現力を増している。
まだ19歳なのに。
録音は9SARI STUDIOでLAKOBA氏に頼み、そしてMIXはLAKOBA氏のLAのスタジオでやってもらっている。
EPにまるでCALI~という曲があるけど・・・MIXは本当にCALIだ。

ビートメーカーのLIL'OGIさんとトラックのEDITやMIX加減でメールでやり取りしていたら。
「こうした細かいやり取りをしてる感じ、佐藤さんのBLACK SWANをしっかり引き継いでますよ!」と言われた。
その辺は憑依されてる可能性もある・・・
けど、GOKUのこのEPを聴けば大丈夫じゃないかな?
良かったね、佐藤さん!

僕サイドの思いはまだまだいろいろありますが。
GOKUのいまはしっかりパッケージングされてます。
1曲目のOVERから世界観が伝わるはず。
そこから一気にGOKU WORLD。
LOVELYではWATTの気持ち良いビートに、色々な想いを歌ってる素敵なキャッチーさ。
STONED CLUBではWAH NAH MICEALのドス黒いノリに90S味のストーリーーラップを・・・
まるでCALIで一気にLAトリップ・・・
最後のおくのへやでは僕と漢とPONYがラップしていまの9SARIのノリで着地してます。

ACID&REEFER、CD是非手にとってください!

まるでCALI MUSIC VIDEO
元・家の近所、今・事務所の近所の友達、GEORGE GIVVN監督にお願いしました!




トリッピ~!ヒッピ~!

そして、我らが9SARI GROUPから同時発売、鎖グループのD.O!

KUSARI GROOVE MUSIC VIDEO!
これ、僕もDJ役でちら映りするので探してみて。
TOKYO RAP CARTEL、危ないオリジナルな仕上がりです!



9SARIの日常は止まらない!