BOB DYLAN。
死ぬ前に(僕あるいは彼)体験しておくべし!とZEPPへ。
CCCCの藤森弁護士と行ってきました。
行きはアルバムTEMPESTを聴きながら・・・

Tempest/Sony

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2時間弱をきっちり渋くキメてました。
ドラマーがどうにもつんのめる傾向がある気がして、時にハッとしちゃうんですが・・・キックが急にでかかったり。
主役は落ち着いたグルーヴで通して、アンコールで見張り塔やって風に吹かれてを随分優しいアレンジで締めてましたね。

体験!といっても片目だし視力も弱いのでステージにいるんだな~くらいの感慨でしたが、音も良かった。
どんな有名人でも東京ドームだとな~ってのはあって。
ポールやストーンズを昔観たときは壁からの音が同じ音量で跳ね返ってきてある意味サイケだった記憶がありますね・・・

最初に買ったディランはブロンド・オン・ブロンド。
中学生でロック名盤漁りをしてたころ。
ビートルズ、ストーンズ、ジミヘンと来て。
ツエッペリンやらパープルのベストとか買って。
キンクスやフーなんかのUK勢とドアーズやジャニスなんかのUS勢と、クリムゾンやフロイドのプログレ勢と・・・枝分かれしてく中で。
どんなガイドにも凛然と輝く名盤として紹介されてたので・・・

Blonde on Blonde (Reis)/Sony

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でも。
中学生のときはわかったふり!すら難し目で・・・むむ。
追憶のハイウェイはまだイケたかな。
見張り塔~もジミヘン版が好きで、さてディランはって聴いても。
最初はね。いや~。今日のアレンジとか格好良かったな、しかし。
そういえば、ブロンド・オン・ブロンドは当時出てた高音質CDで金色のヤツだったような。

ALL ALONG THE WATCH TOWERの94年WOODSTOCK版。
これも激しく前のめりで好きなバージョン。


ちょうどその頃、30周年記念ライブとかWOWOWでやってて。
ついでMTV UNPLUGGEDとかも出て。
声がもうすごいことになってるぞ!ってのと、並み居る大物たちのド真ん中で泰然自若・・・いいとも最終回のタモリじゃないけど。
あの雰囲気と。
弟が買ってきた3枚組のベスト、バイオグラフを聴いていくうちに。
あら、かっけー!と変わっていった気がします。
僕が大人になったのか?
レイ・レディ・レイとイフ・ノット・フォー・ユーのムードが当時特に好きだった記憶もあります。
あおによしで来日してたのは観てたな。Xにウェイン・ショーターに・・・ってラインアップだっけな?

LAY LADY LAY。メロウなディランの傑作です。


この頃には女の如くとかも好きになってて。
少しは知ったかぶりが出来るようになってたかな?

こちらはバングラデッシュコンサートでのライブ。


んで。
欲望と偉大なる復活。
この2枚がでかかったな~
欲望のハリケーンとイシスの2曲の冒頭の流れが本当にヤバかった。
偉大なる復活のライブもエネルギッシュで・・・

Desire (Reis)/Sony

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Before the Flood/Columbia

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さらにいえば。
根本敬さんや湯浅学さんの文章で聴き方を改めて教わった気もする。

気づけばブートレッグシリーズとかも全詩集とかも揃えてる今日ですが。
先日読み終えた湯浅学さんの評伝は最近の作品にも触れていて凄く読み応えがあった。逆に放ったらかしにしてた自伝も読み直してみようと思いましたね。

ボブ・ディラン――ロックの精霊 (岩波新書)/岩波書店

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などと思い出話はさておき。
老いてますますさかん・・・というか変わらず。
時代が変わろうとも。
激しい雨が降ろうとも。
自分の言葉と音楽で。

先日、世界各国のバンドがディランをカバーしたアルバムを聴いてて。
雨の日の女なんて、ディランのオリジナルの方が遥かに国籍不明でぶっ飛んでて物凄い・・・ああ、ブロンド・オン・ブロンドも36歳の今の方が全然わかりますね。

あと、フォロワーって少ないと思うんですよ。
ビートルズやストーンズやジミヘンや・・・いわゆる巨人たちのフォロワーは星の数ほどいるけど。
ディラン風・・・ってどこを指すのか?
答えは風に吹かれて~でしょうかね。

まだまだ先に気づきがたくさん用意されてそうなディラン。
僕の人生にも2時間のディランとの時間を改めて加えました。


ロックの精霊と過ごした夜、でしたね。

でも・・・昼間にランニングしたあとで脚パンパンで・・・
人ギューギューの中立ってるのが地味に辛かった・・・
という思い出もセットです。


最初のアルバムに入ってるTALKIN'NEW YORKってのはタイトルからしていきなりですが、トーキング・ブルーズってスタイルはもうラップですね。
時代は変わるや風に吹かれて、戦争の親玉とかの60年代の社会情勢をリズミカルにライミングしながら歌う歌詞の鋭さやハリケーンでの冤罪のボクサーについての歌もイケてますね。           
Subterranean Homesick Bluesはもろラップで、I'M ON THE PAVEMENT,THINKIN' ABOUT THE GOVERNMENTってラインとか、IN THE BASEMENT,MIXING UP SOME MEDICINEとかパンチラインですね~                               テーマ取り、あと視点が常に下から上へという点も素敵です!EMPIRE STATE OF MINDは歌わないって感じですね。 
キリスト教にはまってた時期には宗教色も思いっきり出してたり、最近の作風だともっと大いなるものへ向けた眼差しを感じます。が、大仰ではなく一人でふらっとギター担いで歌ってる風情は変わらずで・・・

最高峰のリリシストであることは言うまでもないんですが。
じゃあ歌ってることわかる?って言われると未だに、まだまだっす!