再び雨月。土曜の夜に向けまして | Roll of The Dice ー スパイスのブログ ー

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稀に・・・となるかも、ですが、音楽や演劇、書籍について書きたく思ひます。

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ただいま絶賛カープvsDeNAが、CSファーストステージを戦っておる。自分はまったり飲んでおる。

今日は雨が降るそうな。なので雨月を再び。

 

足すことはないし、引くこともない(往時のサントリーだったっけ? そのCM)。

敢えて言うならマスメディア論かなぁ。

 

今でこそネットメディアが跋扈するが、そもそもネットメディアの報道も、オリジナルは既成の紙媒体であり電波媒体である。共同通信、時事通信。なんならAPやUP等の通信社含めこれが基。

自分は学生時代にTBSというテレビ局の報道セクションでアルバイトをしていた。当時俺の就職希望は消去法的に新聞記者ではあったし、朝日新聞の筑紫哲也氏がちょうどTBSラジオに起用された頃でもあった。

当該職場の副部長方から

 

「朝日に行きたいんだったら筑紫さんに頼めばいいじゃない。なんなら頼んであげようか?」

 

そう再三。

 

ありがとうございます。たかだかバイトのいち学生に、そこまで言うて下すったTさん(肩にセーター羽織った、くそカッケー女史)、さんきゅサンキュー(T ^ T)

 

でもなぁ。朝日だろうが讀賣だろうが、あくまで実は消去法。だってあなた、世の中に、心の底からしたい仕事なんかあるか?

当時の俺は22歳。でも、全然無かったすね。

※ ましてや昨今の若い衆が、文部省→学校→から「早よ進路を決めろ。今すぐ成果を出せ!」と追い詰められるのが可哀想でしょうがない。やれ資格を取れや、即戦力()になれやとか。

ばーか。学校ってところはそもそも就職予備校じゃなくて、じっくりまったり学問をするところなんだよ低脳。

 

それでだな。

 

TBSで働いていたとき感じたのは「脊髄反射こそ重要なんだってさー」。職場のちょうど真上が『ザ・ベストテン』などを撮っていた例のGスタジオだったが、これらを司る制作部はもちろん、報道セクションだって、じっくりまったり後追いしない。田中角栄訃報の誤報時にも、自民党の田中派を(のち)乗っ取った小沢一郎が創政会という勉強会()を作り、角栄にディスられて角栄邸を詣でたときも、

 

1、共同通信だか時事通信だかがファックスを送ってくる

2、俺はそれを、当日のデスクに渡す

3、デスク氏てば、システム的に大騒ぎす。

4、しかしてテレビの報道記者が、5人10人現場に飛ぶ

 

そんなフローだった。

 

テレビ局に限らない。おそらく新聞社だって、よほど地道に取材していなければ第一報は拾えないだろう。

何が言いたいかというと、今般の文春は日頃から、ずっとヅカに密着し取材してたんか? と云ふ事。

 

加害者とされる、芹香斗亜を無理くり擁護なぞしていない。メディアの性質と課題を語っているのです。

 

週刊文春の母体は『文藝春秋』。株式会社文藝春秋社である。

文藝春秋と云ふ月刊誌のもとを辿ると菊池寛(かん)に至る。有名な社長リンなら池島信平。

『父帰る』の菊池寛をはじめとし文春は、もともと文学誌として始まった。だから『文藝春秋』。

 

なればよ。文学よろしくじっくりまったり日頃から、ヅカを取材してればイイじゃん。なぜというに、そもそも文学なんか「あっ、芹香斗亜が!」みたいに脊髄反射で書けるものじゃない。

宝塚とは何か。その心はカルチャーは? 生徒さん方、どんな人民が ー 小林一三以来100余年 ー おるのか。

ま、こんなこと1年も毎公演観て調べたらふつう分かりますわな。よほどの馬鹿じゃない限り。

 

自分は就活中、文藝春秋社を受けなかったけど ー と云ふのもあいつら基本(良くも悪くも)保守なので ー マスメディアのこれは、今に通ずる課題ではあろう。

いちいち脊髄反射する。テレビ局は速報性こそ肝であるから、直ちに反応し報道するのは宜なるかな。新聞社も、それに次ぐ。

ただし新聞社でも囲み記事で、延々取材し「はぁ、果たしてこれは一体何であるのか」を書くのは可能。朝日で言うなら「トカレフ(ソ連由来の拳銃)」問題。

ましてや文藝春秋さんよ、あんたらもともと文藝誌じゃん。

 

いや週刊文春は〝週刊〝ゆえに毎週出さねばならぬ。メディアの性質上、脊髄反射は致し方ない。

だったらさ。月刊文藝春秋で、しっかり取材し上記の

 

「宝塚とは何か。その心はカルチャーは? 

生徒さん方にはどんな人民が ー 小林一三以来100余年 ー おるのか

 

を書いたらどない? 

 

「所詮女の集団やけんね。妬み恨み、なんならイジメもふつうあるっしょ✌️」なーんてフィルターを廃し、虚心坦懐、まず調べて。

 

昨今「文春砲」なる言が流行っている。つらつら思うにそれは、朝日新聞・讀賣新聞、TBSもテレ朝も、忖度ばかりで真実を報じないからだろう。

そこで唯一真実ぽい週刊文春が、一世を風靡した。

 

これぞ今のマスメディアの課題なんだが。。。寂しい限りで御座います。

事は、いち芹香斗亜に限らない。総じてワタクシ、さふ思ふ。

 

だから読者も君たちも、いちいち脊髄反射するなって話。

だっておかしいだろ? たかだか俺のブログがさ。ここ数日に亘り毎日数千件もアクセスあるんだぜ?

ありがとー、このヤロー。

 

「天網恢々、疎にして漏らさず」の例えもある通り、真実は自ずと明らかになる。我がキリストの神はむろん、天は決してそこんとこ有耶無耶にはなさらない。

・・・有耶無耶にしてもいいけれど。実はこんな事、あんまり興味ないんよねー俺。

 

宝塚はこの100余年、宝塚なんだしさ。もちろん良い意味でな❤️

 

ーーー

 

今般の問題()込みで、自分は生徒さん方のアレコレに全く興味はありません。死人が出たからにゃ、そうも言ってはおられないこと、百も承知で。

ただ、くだんの自殺氏とも芹香斗亜とも、俺は「一対一」の関係ではない。俺がもっぱら正対するのは

 

宝塚歌劇

 

 

である。

 

要は美しく面白く、かつモノを考えさせてくれる作品さえ板に乗せてくれたら、それで良い。

これを「芸術至上主義」と言いますか? あなた。

 

芸術至上主義でも良いが ー と云ふのも、自分は日本浪漫派(※)なので ー それは「心」の問題。いや確かにジャニーズ事件やビッグモーターだっけ? 「これでいいのか、いま組織!」みたく、社会性を問われてはおりますよ。でも何かそれって、取ってつけた感じぃ。

※ 日本浪漫派とは保田與重郎を首領とする悪の枢軸。かの大東亜戦争にも協力し「善悪ともあれ、そこに〝詩ぃ〝さえあれば、それでイイのだバカボンのパパ」。

 

詩こそ心でありますが、今般のあれこれに、少なくとも俺は「詩」を認めなくもない。くだんの社会性()、ビッグなアレはさておいて。

 

「時間の有効性は歴史が証明しておる」

(by バカボンのパパ、もとい、ゴッドファーザーPart3のいかがわしい司教)。

 

おまいら、いちいち脊髄反射するな、ゆっくりまったり、『雨月』でも読んで噛みしめろ。

それが俺の言いたい事だ。

 

ーーー

 

では、音楽。土曜の夜に向けまして。

◆稲妻ブルースマン、ライトニン・ホプキンズ ー Baby, Please Don't Go 

 

 

Baby、Please don't Go。宙組は解散する勿れ、芹香も退団すること勿れ。

時間の有効性は、歴史が証明しておる。

 

次の音は、ルル氏で〝シャウト!〝。

彼女ってば当時15歳なんよ。スッゲー。

 

 

またぞろストーンズで、アンダー・マイ・サム(親指の謂)

 

 

なれば君たち、押さえ給い。その親指で本質を。

 

ーーー

 

1日1編、昨夜も雨月を読みました。第二話は『菊花の約(ちぎり)』。

曰く

 

戦国初期の加古川に、孟母三遷の教えよろしき母御があった。息子氏は学問を佳くし、兵法に秀でちゃいたが世に出られず、母子ふたりで貧しい暮らしを送っておった。

ある日ある時、馴染みの長者宅を息子氏訪れたら、はあ、壁伝いに病人の苦しげな息が聞こえる。「何ぞ?」て彼は訪った。

 

病人言うに、『私は旅の者で御座います。近江から雲州(逆か?)へ向かう道中、遺憾ながらに患って、この家に迷惑かけている者でございます』。

息子氏如何にも同情し、毎日毎晩、くだんの長者宅へ彼の看病に通った。そうこうしているうちに病人は恢復。互いに義兄弟の契りを交わすに至った。

 

でも旅人は、しょせん旅人である。氏はある使命があって旅をしていた。

彼は雲州の某武将に請われて兵法指南をしておった。当該の地は、某武将の親方たる、近江の佐々木氏綱の領地である。

ある日某武将は、佐々木師匠に病人氏を使いに出した。ところがその隙に、はあ、毛利に追われた尼子経久が、当該武将の城を乗っ取ってしまった。

 

帰るに帰られなくなった病人氏は、しかして加古川の家に滞留するに至ったのだが・・・

 

あとは雨月を読んで下さい。信義とは、任侠道とは何か。

芹香斗亜にも贈りました♪

 

足すこともないし、もはや引く事も無い。

土曜の夜に、向けまして。

 

。。。

 

蛇足。この曲、花のみちに連なるヅカ好き女子に、デッカい画面で映したかったなあ。

「果たして君たち、本質分かってんの?」的に。

◆ローリングストーンズ、76年パリに於ける勇姿 ー Hand of fate (運命の手)

 

 

な、極めてヅカ的だろ? ほんのちょっぴり(ちょっぴり?)荒っぽいかも知れないが。