今日は恩師の日 | Roll of The Dice ー スパイスのブログ ー

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稀に・・・となるかも、ですが、音楽や演劇、書籍について書きたく思ひます。

学校の先生との思い出はある?

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ええ、いろいろあるスね。
では順番にいきましょう。
 
高校時代の数学の先生は、我が母校には珍しい日教組の人。め組の人とちゃいまっせ。
◆ラッツ&スター ー め組のひと

 

 

相変わらずかっこいいよなぁ、このテイク。

 

ちなみに〝非組〝は、非組合員を指します。我が母校は、はあ、「福岡県のモデル校」と県教委から指定され、県教委は概ね保守・アンチ日教組なので母校も非組の先生揃い。

 

例えば国士舘で番を張り、世界初、最年少で7段取った剣道のY先生でしょ。←のち校長

Y氏はふだん柔和だが剣道部の練習ともなると気が狂う。倒れた生徒の面の首紐をグイグイ締めて

 

「きさん、そげん弱いとならもう死んでしまえ!」

 

同級生の剣道部員・T君のこれは証言です✌️

 

休日ともなれば自宅で日の丸掲揚・君が代斉唱。この二つに今の人は抵抗感ないかも知れないが、俺らの頃は右翼の象徴だったんよ(はあと)。

 

柔道部の通称「うまさん」「カバさん」両先生も、もちろん非組。そして我が国は(母校は)、柔道剣道加えてブラスバンドが全国一のレベルでありました。

 

数学教師に話を戻すと、氏は授業が始まるその刹那

 

「はい〜、じっとしとく〜」

 

と、われわれ生徒をいったん大人しくさせ

 

「人生我慢の連続」

 

そうひとこと。

 

非組の連中に囲まれて、彼は人生の悲哀を託ちていたのだらうか。そういえばどこか達観していたふしもあった。。。

 

英語の先生は通称「まごちゃん」。本名は馬郡(まごおり)と言って、当時すでにおじいちゃん。

モゴモゴと、「現在(分詞)、過去(分詞)〜」。そこですかさずわれわれは、システム的に久保田早紀。

◆異邦人

 

 

ところがくだんのまごちゃんは、実は陸軍中野学校卒というね(本当)

つまり超エリート。戦時中どこか外国の港へ斬り込んだ話もそこはかとなくしてくれた。

馬郡先生はしかも愛情に満ちていて、俺に直接言わないが、裏で担任に「スパイスは、うむ。できる。ただし努力が足りぬので、今は伸び悩んでおる」。

後日担任からそう聞いて、ワタクシ俄然奮闘したもの。希望を与えて下さった。

 

いま俺が、割合英語が得手 ー とまでは言えないが ー 決して嫌いじゃないのは、まごちゃんのおかげです。

 

そうこうしているうちに、ワタクシ高校を卒業しました。一浪したあと大学へ。

大学で恩師といえば、般教(ぱんきょう。1-2年時の一般教養科目をいいます)時分の第二外国語=中国語クラス。そのいわば担任だった、藤堂明保先生。

彼については以前書きましたね。藤堂高虎直系の子孫にして東大闘争で学生側に付いて東大を辞職。で、ワセダに流れてきたという。

 

授業はもっぱら発音重視。中国語には例の四音(しおん)がありまする。

・まー

・まァ(アが下がる)

・まぁア?(いったん下がってアで上げる)

・まァ(マから思いっきり、アで下げる)

 

これがめっさ難しい。

 

近年は、英語教育・学校の授業でも、文法より会話を重視するとか。これに対してはワタクシ異論がありまくるけど、藤堂先生のは決して文法軽視じゃなかった。

おまいら、中国人と話してみ? めっちゃオモロいぜという。

事実、氏は神田かどこかで日中学院を主宰。日中友好に努められた。

 

これを以て〝反日!〝などと言ってはいけません。政府と人民は日中互いに別だし、当時の大人たちは中国アジアに贖罪意識が強かった。ガチで戦争体験者だから、いったい何が起こったか、いったい何をしたのかがリアル。

角栄さんの日中平和条約はいかがわしく政治的な判断もあろうけど、根底には贖罪意識があったんではなかろうか。

 

藤堂先生は然して、田中角栄・竹内好(よしみ)と並ぶ、中国認定の三大ジャパニーズ。共産党政府が ー 利用するとかしないとか、そんなスパイめいた低レベルじゃなく ー 人間として信用し、何もかも打ち明けたと聞く。

温厚だけれど、やたらに眼が鋭い。彼はとにかく只者じゃなかったスねー

 

近年、といってもここ30年以内の恩師は母教会の前々任牧師、I 先生。

 

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「スパイス君。主イエスは確かに偉大だ。もしかしたらご自身が担げないほどの重い岩、その二律背反を超えて創造できるかも知れない」

「だからと言って、君がただ座して、何にもしないで神さまに『アーメン、わたしを食べさせてください』。そう祈ったところでこれは無理ゲーである。いかに神に不可能はないにせよ」

「君は実存的クリスチャンであれ。サルトル等の実在主義とキリスト教は相反するが、少なくともリアルの現実を直視して〝実存的に〝な✌️」

 

I牧師はすこぶるアカデミックで、例えば共産主義とキリスト教という、一見真逆のものの異同を説明す。

 

「共産主義がモデルとするのはご承知のとおり原始共産社会だ。そこでは私有財産などなく、皆が皆、少ない食糧や資源を分け合った」

※原始共産社会とあり得べき未来の共産社会との違いは、ちなみに圧倒的な生産力の差です。

 

「ただし共産主義は唯物論。もっぱら貨幣と生産物、あるいは資本あるいは労働に着目するが、そこに神は無い。これが共産主義とキリスト教の、全き水と油である所以である」

 

「とはいえ君。共産主義とキリスト教って、ちょっと似てね? キリスト=イエスの命令によってペテロ氏が作った原始キリスト教会には私有財産などなかった。皆が喜びに満ちて、僅かな持ち物を分け合った」

 

「ことほど左様に斯くなる共産主義社会を考えたのは、マルクスがユダヤ人ということもあるか知らん」

 

な、面白いだろ?

 

だから物事の見方や視点、そして何より勉強がだいじだと、そう何度も。。。

 

では音。

 

◆週末なのでブルースを。ハウリン・ウルフ、ロンドンセッションよりGoin Down Slow。

 

 

続きましてはKilling Floor。

 

 

ラストはSeal。Loves Divine。

 

 

 

恩師の日じゃなく、結局黒人音楽かよ。

というね。