中堅及び若手社員の方々、「任せる」という上司からの言葉を決して鵜呑みにしてはいけない。
なぜなら、任せる気があるか無いかの問題ではなく、殆どの場合が「任せられない」からだ。つまり、部下に仕事を任せられるほどの余裕も器量も仕切りの良さも、何も持ち合わせていないということである。
そもそも任せるつもりが無いにもかかわらず、何か意図があって「任せる」と言っているのであれば、まだましでであるが、通常の「任せる」を意訳すると、おそらく以下の通りである。
・忙しくて時間が無いから、とりあえず君が考えてみてくれるかな。
・どうしたら良いか今ひとつ分からないから、とりあえず君が考えてみてくれるかな。
任せられた後の流れはご存知の通り、最終的に任し切ってくれるケースはそう多くはない。もちろん、任せられた側の出した案が良くなかったということもあるだろうが、多くの方は、自分の提案に対する上司のコメントや指示について納得がいかないのではないだろうか。
そう、「だったら最初から自分で決めればいいだろ」という、あれである。
会社の業績を左右するような余程大きな決定事項を任されるのは稀であるし、多くの場合が、ある程度の人がやれば大勢に影響がないようなことばかりであるが、上司のみなさんは自分の思う通りに実行されないと不安になるので、明確な方向性も示さないくせに、どうしても“いじり”たがるのだ。
そして、議論した際に、部下が自分の案を論理的に推すと、自分の案については「やってみないと分からない」という精神論で押し切ろうとしてくるケースも少なくないだろう。
つまり、「任せる」という言葉など最初から信用せずに、自分が良いと思う案に加えてダミー案などを用意することによって、“いじる”という行為から“選ばせてあげる”という行為に転換させるか、もしくは、勇敢に自分の案を積極的に実行し、「任せると仰ったので・・・すみません」ととぼけてみるなりの行動に挑戦して欲しい。
まあ、後者は肝っ玉のある方でないと難しいだろうが、前者は事前にちょっとした手間を掛けることで、後から面倒な思いをしなくて済むはずだ。要するに、上司のおじさんたちは、部下の案がどうのこうのというよりも、『自分で決めたい』だけなのだ。ゆえに、これも仕事だと思って、気持ち良く決めさせてあげましょう。
ダミー案の中に、あなたの“おじさん”が好きそうなものを入れることができれば、しめたものです。
決して、「成人介護」だなんて言ってはいけませんよ。