ふと確認してみたら、もう一年近くも更新していなかった。
とあるコラム読んでいたら、筆者のひとつ前の記事「【7】管理職の能力と対価」とある程度ダブる内容だった。
そのコラムによると、「自分の上司が良いか悪いか、見抜くポイントは2つある」そうだ(以下、抜粋)。
①ひとつは性格。その上司に部下を育てる気があるかどうか。育てる意思がある上司に仕えれば
部下は伸びる。逆に自分のために部下をこき使う上司についても損するだけだ。
そのうえで、その上司に部下を育てる技術があるかどうかを見極めればいい。
育てる技術とは、部下の失敗をコントロールできることだ。失敗しないように自分で全部やってしまう
上司や、部下に致命的な失敗をさせてしまう上司はダメだ。
人は失敗をしないと伸びない。だから、部下にはあえて失敗させる。
しかし、その失敗を織り込んでカバーできる。そこがいい上司か否かの境目だ。
②もうひとつ、仕事ができるとはどういうことなのか。これをハッキリ認識し、語れる上司がいい。
間違ってるとは言わないが、かなり短絡的な内容をではないか?
まず②。おそらく①がメインで、②は若干無理に付け足したのであろうから、あまり触れないが、
「仕事ができるということはどういうことなのか、を語る上司」などあまり信用ならないだろう。
そもそも「仕事ができる」というのは、単に他人からの客観的評価であり、上司が部下に語るので
あれば、仕事の進め方や社内外におけるコミュニケーション手法など、具体的な内容について
お互いの考えを交わすべきである。「仕事ができるとはどういうことなのか」を上司が語った瞬間に、
部下は「こいつ自分で自分のこと仕事ができると思っているな」と多少の信頼を失うことになる。
※これは仮にその上司が“仕事ができる”人だったとしてもだ(「俺はできる」と言っているのと同じ)。
問題は①だ。「育てる意思がある上司に仕えれば部下は伸びる」とうことは、新卒の社会人でも
分かっていることだ。また、育てる気があるようでも、実際は育てられない(育てていない)上司も
少なくない。スポーツ界などを見ても分かるとおり、育成に長けた指導者などそう多くはないのだ。
そして、上司に部下を育てる技術があるかどうかを見極めることなど極めて難しいことで、
多くの場合はその上司の下で働いてみないと実態は把握できないし、仮に見極められたとしても、
育てる技術の無い上司であった場合、普通の会社ではどうにもならない。異動希望か転職に行き着く
のが関の山だ。つまり、結局自分のキャリアは自分で守って育んで行くしかないのである。
また、「育てる技術とは、部下の失敗をコントロールできること」では絶対にないし、「失敗しないように
自分で全部やってしまう上司や、部下に致命的な失敗をさせてしまう上司はダメ」どころか論外で、
上司(管理職)の器ではない。では、育てる技術とは何か?
それはおそらく「部下に任せられる(だけの器と器量がある)」ということだろう。これが最も重要である。
最初から失敗を考えて仕事を進める人などいない。部下に任せることによって部下のモチベーションを
高め、部下の考えを理解(尊重)しながら少しでも良い方向へ導き、経験と実績を積ませて行く。
これが所謂「良い上司」であり、「失敗をコントロールできること」は単なるひとつの方法に過ぎない。
(程度問題はあるが、もの凄く簡単に例えると、上司が逐一口を挟んで10の結果を出すよりも、
ある程度部下に任せて、上司がフォローしながら8の結果を出した方が長期的には価値が高いだろう)
ただ、残念ながらこのような良い上司は非常に希少で、筆者も殆ど見たことがない。
ゆえに、悪い上司の下でどのように対処し、逆に上司をどのようにコントロールしていくかを考えた方が、
自らの育成にもなるし、前向きなアプローチであろう。まあ、永遠の課題でもあるが・・・
心から良いと思える上司などそうはいないので、「まあまあ」の上司に当たった貴方様は幸運です!
管理職レベルにバブル世代が多く居座る昨今では、なおさら良い上司は少ないですよねぇ。
特に何かしらコンプレックスを抱えた上司に当たると、無駄に部下より上に立とうとするくせに、
多くの場合が小心で任せられずたちが悪いので、くれぐれもご注意を。
どうせダメなら五月人形のように黙って座っててくれ!