茶盌などから異臭がすることがありますよね。
そんなときどうしたらいいか……と途方に暮れる方も多いと思います。
しかし、ここで俗説を信じて何かで煮てしまう人が居ますが、それは「一時しのぎ」にしかならず、また異臭がしだします。
これは茶盌に入り込んだ有機物の仕業です。
お茶で煮るとか、は一番してはいけないことです。臭いのもとを、陶器の一番奥まで染み込ませてしまいます。
先ずは「熱湯消毒」をしましょう。
水にしっかりと浸けた(楽などの軟陶なら30分以下、その他の陶器は1時間以上)あと、しっかりと拭き、40〜60度のお湯で温めます。
その後、100度の熱湯に10〜30秒浸けます。
乾いた茶盌だと、お湯が染み込むのに時間が掛かりますが、しっかりと濡らした茶盌だと、熱伝導だけなので、短時間で済みます。
このときも軟陶の方が短い時間で済みますので、楽などは10秒程度、志野などは30秒程度浸けましょう。
このとき「煮てはいけません」。
出した茶盌は乾いた布で水分をよく拭き取り、埃よけの布を被せて二週間干します。
出来れば風通しの良い場所がよいですが、扇風機やドライヤーなどは使わないでくださいね。
二週間後、再び同じことをします。
これを2〜6回ほど繰り返しますと、異臭がほぼしなくなりますが、これで終わりではありません(回数は匂いの程度によります)。
最後に乾かしたあと、炒り米(炊く前の米をフライパンでうっすらきつね色になるまで炒ります)を一握り分作っておいて、百均で売ってるティーバッグを作るための袋に入れ、茶盌の見込みに置いて段ボールに入れるか、段ボール箱に茶盌を入れて炒り米を底に撒くかして、一ヶ月密閉します。
このとき、密閉といってもテープでぐるぐる巻きとかにはしなくてよく、箱に炒り米と一緒に仕舞うことに意味があります。
炒り米は湿気と臭気を吸い取ってくれるので、一ヶ月後に開けると綺麗に匂いが取れます。
皆様の参考になるとよいのですが。
とにかく、「何かで煮る」というのは俗説です。灰にほうじ茶だの番茶だので色を付けるというのと同じぐらい――いや、釜の錆を芋の皮や茶殻などで煮て止めるというのと同じぐらい駄目なことです。
努々、忘れること毋(なかれ)。