本日は旧暦十一月一日、霜月朔日です。
甲辰年丙子月己亥日。
霜月というのは「霜降月」が略されたとされています。
ちなみに新暦の11月は霜月ではありません。あれはカレンダー業界が、和暦の旧月名を新暦に勝手に当てはめて使いだしたのが最初で、Wikipediaなどの記述も書き換えられてしまっていますが、旧月名は「陰暦月の別名」が正解です。
霜月は、仲冬にあたり、別名というか異称ということではありません。
また、神無月の次の季節ですので、「神帰月(かみきづき)」といって、神様が帰ってきたことを祝う月でもあります。「神来月」とも書きます。
神楽月【かぐらづき】⇒冬至に神楽を奉納することが多いことから
雪待月【ゆきまちづき】⇒冬支度をして雪が降るのに備えることが「雪を待っているようである」ことから
建子月【けんしづき】⇒冬至を含む月には北斗七星の柄が真下を向く(子の方角)ことから
辜月【こげつ】⇒辜は「古」+「辛」。罪と同系の成り立ち(罪の旧字は「自」+「辛」)。古は「ふるいかぶと」の意味で、「かたい・ふるい・いにしえ」の意味があります。「辛」は「入れ墨をするための針」の意味で、転じて「つらい」の意味があります。旧暦よりも古い暦では「冬至が正月」であったそうなので、辜月は「古い正月」を意味するのかもしれません。
霜見月【しもみづき】⇒霜をよく見かけることから
天正月【てんしょうげつ】⇒冬至が年始だった暦の名残
陽復【ようふく】⇒一陽来復。冬至のこと
竜潜月【りゅうせんげつ】⇒龍潜とは龍が潜んでいるように「英雄・賢人が世に出ないで隠れていること」または「天子がいまだ位に就かないでいること」や、その期間、その人を意味する言葉で、おそらくは冬至で改まった古い暦も、旧暦の正月(春)まではまだ間があることから龍が潜むように日差しが強くならないことを言い表したものかと思います。このあと「寒中」がくることからも、そうではないかと。
さまざまな別名がありますね。
みなさんも新暦を旧月名で呼ばずに正しい日本語ライフを♪