本日は旧暦十月廿五日、癸卯年甲子月己酉日。二十四節気の第二十一、大雪です。

 

 山では雪が激しく降り始め、平野でも雪がちらほらと見え始めるころで、『暦便覧』では「雪いよいよ降り重ねる折からなれば也」と書かれています。
 
 鰤などの冬の魚の漁が盛んになり、熊が冬眠に入り、南天の実が赤く色づくとされています。

 日本では九州でも初氷が張り、全国的に冬一色になります。

 和装では男性は羽織からコートやトンビに代わり、寒い地方では袷に綿入れを始めます。長襦袢を袷のものにするのもこの頃からです。着物は人形仕立てを仕舞い、袷になります。本袷にはまだ早く、本袷は寒中になってから♪

 ちなみに、「無袖(そでなし)羽織」は「ちゃんちゃんこ」といいますw


 間違えて無袖羽織を「陣羽織」と言う人がいますが、袖のない羽織ではなく、もともと袖が無いベストのようなものから始まったものなので、肩を保護するように外に飛び出しているものがほとんどで、羽織の袖をなくしたものとはそもそもの形状が違いますので注意してくださいね♪

 袖のない袢纏は「でんち」といい、ちゃんちゃんこを綿入れと思っている人もいますが、確実に違いますので、覚えてくださいませ♪^^

 茶道では炉開きも終り、寒さが増す頃。


 小口の釜から中口の釜に替え、部屋の暖かさが一段と感じられるようにします。

 この頃に相応しい御軸としては「鶴飛千尺雪」とか「独釣寒江雪」「銀盌裏盛雪」など如何でしょうか。