こちらを読んでいて、残念なことが一つありました。
それは第10章の中にでてくる「和物」という意味を「一般的な広義」で解釈していたことです。
特に茶陶を論ずる際に、和物というのは「渡来品としての唐物に対する日本国産という意味での和物を意味しない」ということがあります。
日本国産品という意味では「国焼」という言葉があるからです。
というのは、唐物の話のところでも書きましたが、和物とは「初代~四代までの藤四郎窯で焼かれた祖母懐の土を用いた陶器」を意味するからです。
そして、「セトちやわん」とは、鉄釉の茶盌を意味しています。
この論文についてのみ、頭の中で和物と書かれたところを国焼と読み替えながら読み進めないといけないため、非常に読みづらいものがあります(まだ途中)。
非常に興味深い論文を書かれているのに用語定義が違うだけでこれほどの拒絶反応を自分がするとは思いませんでした。
これが、茶道のハードルなのかもしれません。