一席目の濃茶のあとは、昼食。
ちらし寿司が茶巾箱に入っていたのを頂きました。
残る二席はどちらも薄茶席で、外に出ねばなりません。
と、出ますとバケツを引っくり返したかのような土砂降り。これには宗靜先生も閉口してました。最近、お年を召された所為か、晴女パワーが不足がちです。もしかして、私の雨男パワーが強まったのかな?
清月庵と聴雨庵がありまして、母屋から近い聴雨庵から入ることに。
聴雨庵は裏千家の先生で、何度かお目にかかったことがある先生。私が待合で足袋カバー脱いでいたら、後ろから「お正客お願いしますね!」と声を掛けられ、誰だか解らず「えぇえええええ」となりましたが、正客へ上がらせて頂きました。
本席の床は近衛忠煕卿親筆の和歌。
のどかなる みよをこうかたの 呉竹は
まろの操も おとどざりけり
呉竹とは、唐伝来の竹の意味で、清涼殿の前に生えている竹のことです。ここでは、御所を守る武士のことではないかと思われます。
みよは御代か御世、こうかたは国府方?多分、乞う方と掛詞になっていると思います。
この場合の操は「固く守って変えないこと」の意味かと思うので、帝への思い=倒幕の心でしょうか。
おとどは大臣か大殿。いずれにせよ、貴人または貴人の邸宅のこと。ざりは去ると思われるので、おとどざるで参内しないことかと。
天下泰平を願っている帝のいらっしゃる御所を呉竹のような直立不動の武士が囲んでいるので、帝を案じていても参内できなかったのです
とか訳したら怒られますかね(笑)
棚物が淡々斎好の尚歌棚。
尚歌棚は、天板が色紙重ね、立板が短冊形、柱が筆を意味しているとのことで、副床には硯箱。
点前座には花結界があり、ああ、唱和式に因んだ雰囲気になさったのだなぁ~と思いました。
本年喜寿になられて初めて席持ちをなさったとのこと、力入ってらっしゃいます。
水指は高取の喜恵さんのもの。女性らしいものがいいでしょうと山田先生のセレクトだとか。
薄茶器は住吉金蒔絵 豊平翠正作。
住吉大社は和歌三神の一つで、あることからのセレクト。
ちなみに、和歌三神は
・住吉明神(住吉大社)
・玉津島明神(玉津島神社)
・柿本人麻呂(柿本神社)
とされています。
主茶盌が黒楽で白幕釉のある、鵬雲斎箱書の品。なんでもお師匠さまが選んでくださったものだそうで、「これは一生物。どんなときにでも使えるわ」と仰っていらしたそうです。作は政所窯 永興紹道。
次茶盌は女性らしい雰囲気のある茶盌で新高麗の金太漢。替茶盌は古曽部の寒川義崇。また違って、その次もまた違って……と、いろんな茶盌がでてきます。大寄せでそういうことをなさる方は珍しい(私の場合は「御題茶盌」というテーマでくくられているので)。
こういうもの全てに物語を付与するのは難しいよなーと思っておりました。
高校生のお弟子さんがいらっしゃって、同席なさったのですが、高校生とは思えないほど落ち着いて、堂々としてらっしゃるし、着物も着慣れていらっしゃる感じでした。所作も全く戸惑うことなく。
いやぁ、羨ましいですね。
私も若いお弟子さんがほしいところです。
なかなか来てはくださらないので、残念ではありますが。
配り会記を頂いたので、作家とかを気にせず道具を見られるのはありがたいですね(笑) あとで見返して、思い出しやすいですし。
私も配り会記をやりますが、配り会記を集めておいて、茶会記付ける人はなかなかいないでしょうね。私の場合は誰に見せるわけでもないので、パソコンのデータとしてですけれど。
面白いお話はあっという間に終わってしまい、次の庵に向かいました。