印度更紗にはじまり、イギリス更紗、ジュイ更紗と勉強してきましたが、この他にも更紗は色々有るわけです。
・阿蘭陀更紗
・ドイツ更紗
・ロシア更紗
・シャム更紗
・ペルシア更紗
・シナ更紗
そして和更紗です。
とりあえず、それぞれの特徴を挙げてみましょう。
阿蘭陀更紗【オランダさらさ】
日本の古渡更紗は産地はインドですが、オランダ船が運んできたため、オランダ更紗とも呼ばれていますが、本来のオランダ更紗というのは、オランダで生産された アジア各国の更紗の特徴を取り入れて中間色の小花模様が多い裂地のことです。金巾地に草花や幾何文、西洋小紋を捺染しています。初期のものは木版捺染、18世紀に入るとエッチング式銅版プリントによる銅版捺染が主になりました。
独逸更紗【ドイツさらさ】
化学染料を発明し、高度な染色技術を用いた華やかで可憐な裂地のこと。多色刷りが多い。現存する最古のハンドメイド更紗工房は1638年に建造され、現在も家族経営で生産しています。
露西亜更紗【ロシアさらさ】
機械捺染がいち早く取り入れられ、花鳥模様を中心にした淡い色調の寒色系が多用されたり、点描表現が文様に見られるのが特徴です。
暹羅更紗【しゃむさらさ】
室町時代末期に南蛮船に舶載して日本に渡来したタイの更紗のことです。日本では、「しゃむろぞめ」と称していました。「シャム更紗」は、宝珠形、火炎形、菩薩(ぼさつ)形などに文様の特色があり、仏教美術的な雰囲気が感じられる繊細で技巧的な「描き更紗」です。シャム王室、および、上流階層が用いたもので、専門の絵師が図案を描いて、南インドのマスリパタムに染め加工を依頼していました。
ペルシア更紗【ぺるしあさらさ】
現在のイランで生産した更紗です。実は紀元前2千年ごろから更紗も染められ始めていたと言われています。イスファハン、カシヤーン、ケルマン、イエズドなどが産地です。南インドのマスリパタムにペルシアの更紗職人が移住して、ペルシア更紗を染めて、ペルシアへ輸出していたこともあります。技法は、木版による「印捺染め」で、「描き更紗」はほとんど見あたりません。文様は、『インド更紗』に似ていますが、ペルシア風唐草、糸杉、ペーズリーなどにイスラム文化の香りが強く感じられるものとなっています。
支那更紗【しなさらさ】
日本で花布・印花布と呼ばれているものが支那で作られた更紗です。技法は印度更紗と同じ手描きが主ですが、精緻な文様は支那独特の雰囲気を持ち、伝統の深さを感じさせます。当時はオランダ船によって輸入されていたため、阿蘭陀更紗と間違えられていることもあります。