本日は旧暦三月九日、辛丑壬辰戊戌、二十四節気第六節である「穀雨」です。
田畑の準備が整い、それに合わせて春雨が降るころです。穀雨というのは「穀物の成長を助ける雨」の意味で、昔風に言えば「春雨が百穀を潤す」となります。『暦便覧』には「春雨降りて百穀を生化すればなり」と記されています。「百穀春雨」とも言います。種まきなどに適した時期なので、農作業の目安にされたりしています。
「清明以降雪が降らなくなり、穀雨になると霜が降りることもなくなる」とも言われますが、日本では春分過ぎると霜が降りることはまずありませんし、四月の雪など見たこともないですね(北国を除く)。北国では冬支度から完全に開放され、南国では蜻蛉が飛び始める頃ともいいます。
変わりやすい春の天候も安定し、陽射しも徐々に強まり夏の気が近づいていることを感じさせます。穀雨の終わりには八十八夜があり、茶道にはゆかりの深い雑節を迎えます。
茶道では最後の炉の時期です。
表千家、武者小路千家では吊釜、裏千家では透木釜。
個人的には「これは趣向によるのでどちらでもよいのでは?」と感じるところですが、穀雨を過ぎると気温と湿度の具合から、「透木釜の方がいい」と感じるのですが、皆さんはどうでしょう?
これまた個人的ですが、初風炉には眉風炉に雲龍釜か筒釜という組合せが好きなので、吊釜だと似たような釜が続いてしまうのが面白みに欠ける!と思ったりするのですよね。
着物的には早取りの褝(例えば大島の褝など)が始まります。
男性は襦袢を早々に麻に替え、暑さに備え始めます(半襟が夏物ではNGなのでそこを注意しないといけませんが)。雨が多いのもこの時期ですから、雨具の用意や雨にぬれても大丈夫な着物のセレクトが重要になってきます。
この時期に相応しい御軸は「雨収山岳青」「得雨一時開」「雨洗娟々浄」などがいいかと思います。特に花との関係性が春は喜ばれますから「得雨一時開」がお勧めです♪