本日は旧暦十月十日、庚子丁亥辛未。十日夜(とおかんや)です。
 

 これは東日本で多く行われていた行事で、藁鉄砲で地面を打ってもぐらの害を払うとか、大根の背が伸びて肥え太るのを祈るなどといった、作物豊穣の民間行事です。

 また、月見も行われ「十日夜の月」と呼ばれ、「中秋の名月」「後の月」に対して「三の月」とも呼ばれます。

 似たような行事としては「亥子(玄猪)」がありますが、これは日にちが動く(干支による)のに対して、十日夜は旧暦十月十日と決まっており、川越付近などはこの行事が混ざって「田の亥子」とも呼びます。

 三名月として十日夜の月も数えられますが、大分淡く、あまり知られていないのですが、長野県安曇地方では「稲の月見」と称しているそうです。

 この日に掛ける軸としてはやはり「月」ですが、二つの月で大分掛けてしまっております。そこで俳句などは如何でしょう? 「実るほど頭を垂れる稲穂かな」有名な詠み人知らずの俳句です。意味も深いですし♪ 「月在青天水在瓶」なんてのもいいかもしれません。