明歴歴露堂堂

 

書き下し|
明歴歴露堂堂

 

出典|
えんろく

 歴々と明らかで堂々と露(あらわ)れている……という意味です。つまり「明らかにはっきりあらわれていて、少しも覆い隠すところがない」ということで、真理とは、隠されているものではなく、誰の目に見ても明らかになっていてそれに気付けるかどうかが問われていることになります。

 

 あ、これ、茶道の規矩に気付けるかどうかに通じますね。

 茶溜まりが何故あるのか?なんて気づけた人にしかわかりません。人から教えられても、気付きがなければ忘れていくものです。


原文|

僧問。明歴歴露堂堂。因什麼乾坤收不得。師云。金剛手裏八稜棒。

 

そうう、明歴々めいれきれき堂々どうどう什麼なにりてか乾坤けんこんおさざる。いわく、金剛こんごう手裏しゅり八稜はちりょうぼう

 

 有名な禅語で、ちょくちょく見る掛軸ですね。

 明歴々や露堂々だけの軸もあったりします。