よく呉服屋さんが「冠婚葬祭ぐらい和服着てもらいたい」とこぼしています。
でもですね、普段から着ない人は、特に葬式や祭りといった「慌ただしい時には着ない」ものです。
自分で着られない人なら、着付けを頼まなきゃいけないし、動いて着崩れても直せませんからね。
つまり、葬式や祭りに着てもらいたいのなら「普段着を普及しなければ選択肢に入らない」んですよ。
普段から和服を着ていれば、10分もあれば袴まで着けられます(袴のほうが裾を気にしなくていいので楽です)。
女性でも帯まで20分以内で着られるようになります。
それぐらいで着られるようになると、慌ただしくてもささっと着替えられる訳です。
それと同時に和服が動きにくい!という声もあります。
これは「和服の動線」と「洋服の動線」が違うことに由来します。
和服の動線は基本的に円の動きになります。
それに対し洋服は直線の動きが可能です。
和服の動きが優雅に見えるのはこのためなんですね。
これになれてしまうと洋服が窮屈極まりないものであることもわかってきます。
呉服関係者は呉服(※)を売ろうとしますが、これからの時代、呉服を再活性化させたいのならまず「太物」をたくさん売る時代にならないと無理だと思いますよ。
※呉服とは高級(絹)和服のことを意味します。普段着は呉服ではなく「太物」と呼び分けます。