「習うより慣れろ」という言葉があります。
これは、習わなくていいってことではないんです。
習おうとするよりも、場の空気に慣れて自然と身につくようになった方がいいという話なんですよ。
茶会や茶事というのは「多くの約束事を知っている」ことが前提で行われます。
これって、野球のルールを知らない人が野球できないのと同じです。
サッカー選手がサッカーのルール知らなかったら試合に出てもルールを守れなくて、困りますよね?
これは着物や洋服でも同じ。
実は着物のほうがルールが少なく、洋服のほうがカジュアルでさえ多くの決まり事があるのに、それを知らない人が多いから気にされてないだけであるってご存知でしたか?
さて、茶道。
茶会・茶事の前提条件というのは
①原則として亭主(席主)と話すのは正客であること
喋ってはいけないということではないのですが、正客と亭主の会話を途中で取ったり、遮ったり、聞こえないほど大きな声で話したり……が駄目。連客になったら、さりげなく、正客に話し掛け、質問すると、場が整います。
②お詰め(末席)の客は道具や懐石家具などを返却する
これは、初心者・未経験者ほど末席がいいと思ってしまうのですが、実はいろいろやることが多いんです。
状況にもよりますが、亭主と正客の取次をすることもあります。
なので、熟練者や亭主と気心の知れた方にお願いするケースがほとんどです。
③他人の流儀のやり方に口を出さない
偶にいらっしゃいますが、「それは○○流ではこういたします」という方。
まごついていても、温かい目で見ましょうよ。
茶席では臨機応変。稽古通りにいかないことばかりですから。
④記録媒体(筆記用具・カメラ)を持ち込まない
カメラは許可された人だけが持ち込めます。携帯は持ち込んでもいいですが、背中や帯に挟んで落ちないようにしましょう。撮影をしたい場合は、亭主に許可をとってから。
⑤原則として礼装で参加する(洋服の場合はことさら)
茶席は正式な場として最低限の礼装で。
⑥菓子切、懐紙(1帖)、古帛紗、帛紗を用意する
これはもう当然ですね。
詳しく知りたい方は七つ道具の記事を御覧ください。
⑦履物は畳表または礼装用を用意する
※男性は下駄でも畳表はOKで、正式には雪駄。女性は草履(二段以上の礼装用)となります。
正式な場では、中に入ると履物が用意されています。
⑧白足袋(礼装なので当然ですが)または洋服の場合は白靴下を用意する
※裸足やストッキングはNGです。
⑨装飾品を身に着けない
※時計、ネックレス、指輪、腕輪、イヤリング、ピアス、櫛、簪、帯留、タイピン、バッヂ、カフスなどは禁止。
メガネも金属製は避ける。
⑩ネイルは避ける
禁止にしている人もいます。特にデコレーションネイルはNG。つけ爪も避けましょう。
⑪待合では静かに(待合はおしゃべりするならば小声でこそこそと)
大寄せで待合が煩いこと結構あります。水屋が煩いこともありますけど(笑)
⑫待つのも茶の内
待ち時間も茶道の修行の内です。
順番取りでチケットをいろいろなお席からもらって、結果行かれないとか、遅参するとかありえないことです。
一席、一席、並んで待って入りましょう。
etc.
こういうこと、文字で読んで憶えたつもりになっていても、身についていなければ意味がありません。
こうしたことを自然にできるようにするのがお稽古です。
さあ、あなたも茶道、習ってみませんか?