本日は「小寒」。

 師走朔日でもあります。


 寒の入りともいい、これからが一年で一番寒い時期になります。

 『暦便覧』には「冬至より一陽起こる故に陰気に逆らふ故、益々冷える也」とあります。

 武道の寒稽古や寒中水泳が行われる時期でもあり、小寒と大寒を合わせて「寒中」といいます。 寒中見舞いは本来この頃に出し、御歳暮はこの後……ということになる訳です。

 これを過ぎると春。
 冬の寒さをしのぐために、茶道では筒茶盌を用いて、暖かい茶をお出ししたり、暁の茶事で極寒の朝の夜明けを愉しむ茶事が催されたりします。

 本来はこの後が「年越しの茶事」になるのですが、近年では旧暦で執り行うところも少なくなりましたので、なかなか順序が入れ替わってしまっています。

 冬の中にこそ春があると思って、椿を愛でながら、春の訪れを心待ちにする……といった心境でしょうか。

 この時期は長着ですと「本袷」と呼ばれる表地と裏地を同じ生地で作ったものを纏う時期ですし、袴ですと「総裏」と呼ばれる裏地のついた袴を着ける時期でもあります。また、旧暦十二月は綿入れの時期でもあり、節分までの寒さをしのぎます。

 月桑庵では、姫侘助も終わり、港の曙にも蕾がつきはじめています。
 一休椿を心待ちにしてます。

 小寒に相応しい御軸としては……
 「寒夜聴霜」「枯木倚寒巌」「鶏寒上樹鴨寒下水」などがいいでしょうか。小雪・大雪でも紹介した「独釣寒江雪」は「寒江」であって、季節的な「寒い」ではないので、使い回しには注意を要するかと思います。