FBでとある方と話していて、話が噛み合わない……と思ったら、怒ると叱るが同じことだと思っていらっしゃる由。

 

 では、怒ると叱るは何が違うんでしょ?

 正しい日本語として考えましょう。

 

 

【怒】
 怒=奴+心
 

 奴=女+又(手)=手・両手をしなやかに重ねひざまずく女性の象形⇒力を尽くして働く女奴隷の意

 

 これと心臓を意味する「心」が結びつき「感情に力を込める」⇒「おこる」の意味になりました。

 

 すなわち「感情に力を込めている状態」を表します。

 

【叱】
 叱=口+七
 

 七というのは「縦横に切りつけた象形文字」です。

 

 この七と口が結びついて、「口で切りつける」⇒「強い口調で責める」⇒「しかる」の意味になりました。

 

すなわち「相手に対して強い口調で責めている様子」を表します。

 

 つまり、怒ると叱るは「状態」と「様子」を指し示す言葉であり、間違って使われるようになっているといえます。

 

 このため「叱る」というのを「優しく、柔らかく注意する」ことだと勘違いしている人が居ますが、それは「諭(さと)す」という日本語がある通り、別の言葉ですので、「怒鳴って相手の間違いを注意する」ことが叱るです。

 

 叱るというのは「父親が息子の嘘を叱る」のように「基本として愛情がその下地にある」というニュアンスで使われます。これはなぜか?というと、叱るという行為そのものが相手への愛情なしには発露しないからです。

 

 期待をしている相手に対してしか叱らないのが人間の習性であり、叱るというのは相手への愛情を示しています。これは期待を裏切られた嘆きであり、相手への愛情が大きければ大きいほど強く叱るという傾向が伺えます。

 

 誤った日本語解釈をする人々が、叱るを単なる注意としたいようですが、それは「忠告」や「諫言」というものであり、叱責とは違います。

 

 叱られるというのは「その師匠から愛されているということ」なのです。