【道歌】
茶の湯とは 武士の嗜み 老ひの友
漢の遊び 淑女の習ひ 道舜
茶の湯というのは、武士ーー今で言う官僚や政治家ですねーーにとっては、嗜みでした。
政治的な内密な話をしたりするにも茶室で行われたり、茶の湯が絆を深めたりと、大きな役割を果たしています。
武家がなくなると、今度は近代数寄者たち、それも財閥の当主たちがこぞって茶の湯をたしなむようになりました。
茶の湯での出会いがビジネスになり、江戸期と変わらぬぐらいの活況を呈します。
老いた人にとっては、茶の湯で呼びつ呼ばれつというのが交友関係を狭めない一つの手段でした。
漢とは、古くは婆娑羅大名・傾奇者などで、こうした人たちは遊び感覚で茶の湯に興じていました。体制がかっちりした世の中では、茶の湯こそが「自由な自己表現の場」だったのですね。
また、淑女は茶の湯の表には出ませんでしたが、行儀見習として習うことも多かったようです。
遊郭などでも盛んに習われ、年季の明けた女性たちが、町場で道場を開いたり、そうした教養を必要とする人と結ばれたりといったこともあったようです。
現代において、習う人が減ってしまったことはとても残念でなりません。