現在小笠原流には二家あり、清経家のご当主は清忠公、長忠家のご当主は長雅公。
 ちなみに、道統を受け継いでいるのが清経家で、長忠家は「嫡流」です。

 この二家はどちらも「小笠原流の宗家」であることをまず認識してください。

 次に、問題となっている「小笠原敬承斎」。この女性、長雅公の実父忠統公の実姉の養女の娘。……血縁ないんだ?(汗)

 そして、小笠原流は「弓・馬術・礼法」の三つを以て宗家の証とし「女子禁制」の宗家相伝であり、一子相伝のため、敬承斎が「宗家を名乗ることはできない」のです。

 礼法だけを教え始めたのでは?ということを考えるかもしれませんが、小笠原流では「礼法のみを以て道場を構え、商いとすることを許さず」ということで、「完全に違背している」ことが明らかです。

 ちなみに「礼法」に小笠原流というものはありません。

 弓術、馬術が小笠原流なのであって、礼法は「その二つに共通する礼法」であり、この礼法が「徳川幕府の公式な礼法」とされたため(ちなみに室町幕府も鎌倉幕府も同じ礼法)、この礼法が日本の礼法であるといえます。

 というよりも、ほかに礼法がないんです。
 唯一あるのは宮中規則で、それは「公家のみの礼法」ですので、一般には通じません。
 皇室の礼法は我々庶民とは違うってこと、覚えておいてください。

 ※そもそも皇室の礼法は庶民が云々するものではありませんからね。

 さて、小笠原流に二つの宗家があり、その血統の宗家の姉の養女の娘という立場?を利用して、ビジネスに結びつけた商才は確かなものなのでしょうが、その教えている内容が問題で、小笠原敬承斎はすでに宗家を名乗れない身分です(裁判で決着しています)。

 この小笠原敬承斎が教えているのが、世にいう「お腹痛い礼」です。
 写真を貼っておきますので、よく見比べてください。