茶道の開祖たる能阿弥こと中尾真能は、元々越前朝倉氏に仕えた武将です。将軍家から招かれ、足利義教に仕え、同朋衆となり、能阿弥と称しています。
この時代の芸事をする者は、通行税が免除されていた時宗に帰依する者が多く、阿弥号を名乗っていました。芸事だけでなく、職人なども同様であったため、いわゆる職能・芸能集団を時宗が抱えていたことが解ります。
ちなみに、阿弥号と阿号は異なり、僧が阿号を称するのに対し、僧に奉仕する職能・芸能集団を客寮衆といい、その旦那衆が阿弥号を称しましたので、阿弥号を以て時宗の僧とするのは誤りと言えます。
この客寮衆が、有力大名や将軍家に仕えるようになって同朋衆が形成されていきます。
ここから生まれた茶道に、時宗を由来とする所作ならばともかく、禅を由来とする所作は考えにくく、それよりは武門の一般教養であった能や弓道に由来する所作と解する方が自然である訳です。
とはいうものの、抹茶を日本に持ち込んだのは禅宗であり、茶道の確立を要望したのが将軍家であるということを鑑みて、その所作の由来と意味を理解しないと、禅宗に囚われた狭い解釈になってしまいます(元に浄土真宗や法華宗でも、茶道は盛んにおこなわれており、その所作が大きく異なることはありません)。
昨今の茶道は、禅宗に囚われた解釈が多く、日本固有の礼や、支那渡来の考え方が昇華して定められたものが多いはずであり、禅宗のみを中心にとらえ過ぎであると感じているので、余計に禅宗由来と言われると「本当にそうなのか?」と疑って掛かる癖が、私にあるだけなのかもしれませんが(笑)
例えば、鏡柄杓は弓道由来の構えです。
神道にもありますが、弓を鳴らして邪を祓うという行為で、精神統一の構えでもあります。
これは、もともと弓が「魔を祓う道具」であり、弱という字が「飾り弓=神具」を意味する漢字であることからも解ります。
摺り足は、能の足運びです。
左進右退も禅にもありますが、弓道にもあり、これは元々、支那から輸入された左上位の考え方に拠るので、特に禅の考え方という訳ではありません(奈良時代に伝わっています)。
私が言いたいことは「こう教わった」「こう聞いている」ということに一度疑問を持ち、それが本当に正しいのかを検証することこそ、学びの第一歩であるというです。
所作の一つ一つに意味があり、意義があり、誤った解釈と誤った伝承があまたある中で、本当に正しいものは「過去にしかない」ということでもあります。
それゆえに「温故知新」でなければならないと考えます。
この時代の芸事をする者は、通行税が免除されていた時宗に帰依する者が多く、阿弥号を名乗っていました。芸事だけでなく、職人なども同様であったため、いわゆる職能・芸能集団を時宗が抱えていたことが解ります。
ちなみに、阿弥号と阿号は異なり、僧が阿号を称するのに対し、僧に奉仕する職能・芸能集団を客寮衆といい、その旦那衆が阿弥号を称しましたので、阿弥号を以て時宗の僧とするのは誤りと言えます。
この客寮衆が、有力大名や将軍家に仕えるようになって同朋衆が形成されていきます。
ここから生まれた茶道に、時宗を由来とする所作ならばともかく、禅を由来とする所作は考えにくく、それよりは武門の一般教養であった能や弓道に由来する所作と解する方が自然である訳です。
とはいうものの、抹茶を日本に持ち込んだのは禅宗であり、茶道の確立を要望したのが将軍家であるということを鑑みて、その所作の由来と意味を理解しないと、禅宗に囚われた狭い解釈になってしまいます(元に浄土真宗や法華宗でも、茶道は盛んにおこなわれており、その所作が大きく異なることはありません)。
昨今の茶道は、禅宗に囚われた解釈が多く、日本固有の礼や、支那渡来の考え方が昇華して定められたものが多いはずであり、禅宗のみを中心にとらえ過ぎであると感じているので、余計に禅宗由来と言われると「本当にそうなのか?」と疑って掛かる癖が、私にあるだけなのかもしれませんが(笑)
例えば、鏡柄杓は弓道由来の構えです。
神道にもありますが、弓を鳴らして邪を祓うという行為で、精神統一の構えでもあります。
これは、もともと弓が「魔を祓う道具」であり、弱という字が「飾り弓=神具」を意味する漢字であることからも解ります。
摺り足は、能の足運びです。
左進右退も禅にもありますが、弓道にもあり、これは元々、支那から輸入された左上位の考え方に拠るので、特に禅の考え方という訳ではありません(奈良時代に伝わっています)。
私が言いたいことは「こう教わった」「こう聞いている」ということに一度疑問を持ち、それが本当に正しいのかを検証することこそ、学びの第一歩であるというです。
所作の一つ一つに意味があり、意義があり、誤った解釈と誤った伝承があまたある中で、本当に正しいものは「過去にしかない」ということでもあります。
それゆえに「温故知新」でなければならないと考えます。