面桶建水のご質問を頂いたので、少し詳しく説明させていただきますp(^_^)q

 面桶建水は、紹鴎が水屋で用いるようになったものを、利休が点前に用いたと言われる建水で、千家では運び点前に用いる侘びだ建水と考えられています。

 木地のものですので、棚物に飾ることは基本的にできません。ただし、真塗の棚と、曲皆具の場合は例外となります。

 木地は杉です。
 内朱の物もありますが、これは水が染みないようにするための防水加工……ぐらいな感じでしょうか。内黒の物は見たことがないので、古来からの朱漆は邪を祓うの意味も込められてのことと考えます。

 塗は春慶が多いです。
 残念ながら、私は溜塗と春慶塗以外の物を見たことはないですが、木地に比べて若干背が高めになっているものが多いようです。

 塗物も、基本的には塗物の上に上げないのが決まりですが、真塗に手桶水指の例もあるように、例外とされる場合もありますが、個人的には同系の漆でないものに上げるのは憚られるかと考えます。木地の棚には上げることができますが、避けられる場合は避けることが望まれます。

 陶器の綴目建水は曲の写となりますが、これは棚物に上げるための格を持たせることになります。ただし、焼締は棚物に上げることはできません。棚に飾れるのは施釉物だけとなります。しかし、綴目は伊羅保や備前が多くあり、なかなか棚には上がらぬものです(苦笑)

 曲皆具は夏(風炉)の物とされ、特に暑中に濡らして用いたと言われます。棚に飾る場合は濡らしては用いないのが決まりです。飾る棚は柿合が最も良く、一閑張も良いとされます。真塗は避けます。

 と、書きましたが、流儀によっても解釈は様々ですし、「竹蓋置には面桶建水」とセットで用いることも多く、特に入門稽古には柄杓が落ちにくいので向いていますd(^_^o)

 用いる際は、たっぷりと小一時間ほど水で濡らしてから用います。水を含んだ杉は目が詰まり、染み出しにくくなるからです。このあたりは杉木地の銘々皿や杉箸なども同じです。

 綴目が正面です。

 また、このほかにも、有り合わせの演出や、組み合わせのバランスから格を下げたい時にも用いられ、陶器の蓋置を運び出す時にも用いることができます(普通陶器の蓋置は飾り付ける)。ただし、塗物の面桶建水では陶器の蓋置を運び出しません。

 他流の規矩とどう違うのか、いろいろ比較してみたいものですp(^_^)q