梅雨が明けると桑小卓。
 これは風爐に用いる小棚です。

 桑の若葉が伸びるのは5月~秋にかけてで、梅雨明けの時期に最も良く伸びるのだとか。そうした理由で、この桑小卓は梅雨明けの旧暦六月に用いられます。

 元々は香炉卓だった点は丸卓と同じですが、四方板による棚物ですので、柄杓を丸卓のように伏せて縁掛けにするようなことはなく、矢立飾りをすることが多いです。

 桑小卓は平建水(鉄盥建水)を用いる点前があるため、元伯宗旦以後の棚物ではありますが、当流でも基本棚として習います(表千家都流では宗旦以後の棚は本来の棚物ではないとして扱います)。

 地板が天板と中板よりもやや大きくなっており、地板と中板の間は二寸高と低い位置にあり、地板が矢筈になっています。

 仙叟宗室(裏千家四世)が床に用いるために好んだといわれる香炉卓ですが、天然宗左(表千家七世、如心斎)が点前に用いて以後、棚物として今に至ります。

 桑小卓は桑木地のものが基本であるため、桑小卓という名前だと思われている方がいますが、実は桐木地(吸江斎好)や青漆爪紅(惺斎好)もあります。

 師匠の所には三島の平建水があり、桑小卓の稽古の時に使わせていただいているのですが、探してもなかなかないんですよねぇ~。

 桑小卓も香炉卓であったことから、天板に火舎蓋置を飾ることができると思うのですが、桑小卓の蓋置は中板か地板に飾ることが多く、香炉も平たいものを好んだということを考えると背の高い火舎蓋置は難しいかもしれません。

 飾りつけとしては平棗や白粉解棗など平らな物がよく、背の高い金輪寺や長棗などは避けると聞いています。

 なかなかお道具が揃わない(特に塗物)ので、まだ自宅では点前をしていないのですが、平棗と平建水が揃いましたら是非使いたいですね♪