写真は手許にないのでお見せできませんが、ぁ~ちゃんさんのお茶事に伺いました。

お薄は茶箱で和敬点前という、裏千家のお点前だそうです。

何時も思うのですが、流派によって随分勝手が違うのだなぁ…と思います(笑)

ぁ~ちゃんさんの兄さんがお点前でした♪( ´▽`)
兄さんのきんちょーっぷりがなかなか。
お点前は、慣れるまで大変ですからね(苦笑)
私も最初の頃はよく間違えたものです(笑)

芋茶杓がかなり面白く、舌割れの二股が珍しいものでした。
四季蒔絵のお棗は兄さん好み?
四方風炉が面白く、普通は白木ですが朱塗りの漆器。中に陶器の鉢が入っていらっしゃるとか。
鉄瓶とお棗が同時期に作られたものだとかで、合わせてお使いに。
主茶盌は赤楽。
次茶盌は伊賀。これがまた薄くて熱い(笑)

そういえば、鉄瓶の作法が違っているのが面白かったですね。
ウチでは常に弦持ち蓋抑えで揃えもつのですが、片手あげ、後から蓋抑えでした。

お次は懐石。一の膳、二の膳、八寸。
ぁ~ちゃんさんのお母上が、甲殻類アレルギーで魚介類が苦手な私のために、別膳を設えてくださって、お気を使わせてしまい、申し訳ないやら嬉しいやら♪( ´▽`)
魚介類は苦手ですが、野菜類は好きでして、納豆以外は野菜に苦手はないのです(笑)

まぁ、この料理の美味しいこと!
私は偏食の割に味にうるさく、細かく大概の味を見分けられるのですが、青柚子とは、恐れ入りました(笑)
酸味がカボスに似ているのに、柚子とは違う仄かな苦味が青柚子の特徴だとは気づきませんでした。
追い鰹の出汁や、鳥とカツオの合わせ出汁は大変美味しゅうございました。

日本酒の苦手な私でも飲めるようにと薬酒(笑)をお出しいただいたのですが、日本酒の美味しいこと!
盃を重ねさせていただきました(笑)
あ!お酒の名前聞くの忘れた……orz

次は炭点前
灰器の持ち方も違うのだなぁ…と思いながらみておりましたが、炭位置も大分違ってました。
ウチは炉と風炉で逆にするのですが、そもそもの炭の位置が違うようですね。
運び出しの鐶の位置も違いますし。
すごいのは香合の表面に露が螺鈿細工で表されていること。白露の季節に相応しい香合でした。

次は、なんと花活け?
なんという趣向!
花の心得のない私(活け花が嫌いなので)は戸惑いましたが、自由に活けさせていただきました。
少々ひょうげた風にしたつもりですが…

次はその花で歌を詠むとか。
和歌は詠むの好きですが…なんて詠んだか忘れてしまった…

花咲けど……ぁ~ちゃんさん、続きなんでしたっけ?(汗)

そしてそのまま、お濃茶。
ウチの流派は、数点てをして回し飲みをしないため、お手渡しの作法がないのです(笑)
これは困りました(苦笑)
風炉は唐銅面取風炉。釜は田螺虫喰いで突起…まるで擂座が大仏の頭の螺髪のようについている感じ。そこに田螺の虫喰いが再現されている面白い釜肌でした。
茶入れは一見何焼きだか分からないのですが、肩衝の耳付をみると、微かに高取焼の特徴が。
これは高取独特の釉薬を掛けてすぐ手伸ばしし、擦り上げたもの。地と釉薬が融け合って赤と黒の見事な変わり高取となっている上に、まるで紙のように軽い。紅葉の錦とでも言うようなこれから来る秋の先取りを押さえた道具立てでした。
しかも、仕舞い茶碗が萩。
この紅葉と萩という、秋の風物詩を言葉遊びした道具立ての憎いこと。
次のお茶事を萩尽くしにされることは、おそらくぁ~ちゃんさんのお母上の中では、最初から構想としてお有りになったに違いない。
白の萩茶碗と赤の高取茶入れは見事な意趣取りでしたね。

そして、続きお薄のお棗が鈴虫の吹雪。
螺鈿細工が綺麗な鈴虫に目を奪われていると、立ち上がりの萩を見落としてしまう。そして、筒肌の樹皮張り溜塗になっており、仄かな赤みと黒漆のハーモニーがすばらしい。
茶杓は遠州好みの反り腰で櫂がツンと立ち、露が尖って、樋が二重節から櫂へと通る見事な茶杓でした。
萩の水指も素晴らしい芋頭のようでいて、カイラギが見事に節くれ立つかのように、厳しくも女性の見立てらしい滑らかさを持っていました。
お棚は溜精棚という裏千家のお棚だそうです。
みたことのないお棚だったので、ついつい聞き耳を立ててしまいました(笑)

最後、何やら不穏な企みが進行していたのか、急に私が点前を…と言っても点てるだけですが、させていただくことになり、何服か点てさせていただきましたが、お味は如何だったのでしょう?(汗)

慣れない道具で、湯加減、匙加減には気をつけた積りでしたが(笑)

何にせよ、とても、愉しく、有意義なお茶事でございました。

また、お招きいただきたいものです。



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