職場で地域活動のボランティアやバザーの寄付品を募るチラシが回覧されてきた
贈答でいただいたけど使わなかったタオルや洗剤のセットや衣料
手作りのお菓子
野菜やお花の苗や鉢植え
読まなくなった本
子供が卒業して使わなくなった制服
ランドセルや学生カバン
そうだ、うちの子供達のランドセルとか、この前引っ越しの荷物にしてとりあえず持って帰ったけど、どう考えてももう使うことないし要らないよね…
あった、あった
家に帰って箱に入れてしまっていた子供達のランドセルを出してみた…
ランドセルの表側にはたくさん白のマーカーで手書きのメッセージがあり、これをシンナーかなにかで落として…とか…いや、やめた
ずっと友達でいような、とかまた会おう
がんばろう…とか書いてある
もう一つのランドセルは新品みたいに綺麗
長男のだ
これなら寄付に出せるかな、とランドセルの中をぺらっと開けて見ると、筆箱がまだ入ったままだった
その筆箱を見た途端、私は涙で何も見えなくなった
どんどん涙があふれてぐちゃぐちゃになってしまった
長男は小学3年の秋、シンガポールから帰国してぜんぜん知らない土地の公立小学校に転入した
シンガポールで幼少期を過ごしたが、幼稚園では厄介者扱いもされた注意欠陥、多動の様子が常に見られ、今でいう発達障害ということで目が離せない手のかかる子でした
右ならえの日本の小学校では毎日担任の先生から電話があり、いじめられたり、問題を起こしてお詫びに行くことも何度もありました
この筆箱…
こんなの持ってて恥ずかしかっただろうな
3年半使ったランドセル
負けずに頑張って通ったよな
やっぱりしまっとこう…