先日たまたまNHKでやっていたドキュメンタリー72時間という番組が興味深かった。題して「中国 がん専門病院 路地裏の貸し台所」。場所は江西省南昌。

 

江西省は、台湾の対岸の福建省の奥(西隣)。

 

 

すごい大都市に見えますけどね。

 

 

 

途中から観始めて録画した。間違いがあってはいけないけど、要するに

・中国に癌患者は多い

・健康保険が発達していないので、癌治療には300万円以上かかる。

・この番組に出てきた人たちの年収は100万円くらい。

・入院した家族のために誰かが膨大な費用を払わねばならない

・入院期間が数年と極めて長い

・費用を抑えるために、食費を節約。そのために、病院のすぐ近くに安い大衆賃貸キッチンがある。

 

このドキュメンタリーは、そのキッチンを取材したもの。

キッチンの名前は、「愛心厨房」。

 

 

 

 

癌専門病院の隣にこのキッチンがあり、すぐそばに市場もある。

市場で安い食材を買ってきて、ここで調理して、家族の病室に届ける。

 

 

 

 

夫が妻を、妻を夫が、祖父を孫が、父親を息子が助ける。

学校をやめ、仕事をやめ、癌治療中の家族の食事を作る。

でも、誰かが働かないと入院代がでない。

 

 

 

 

観ていて思ったのは、

「なぜ、癌になったのか?」ということ。

もちろん、日本だって多くの癌患者がいる。

中国は日本の10倍の人口だから、10倍の癌患者がいてもおかしくない。

 

しかし、なんとなく臭う。

発がん性物質のあるものを放置している工場などがたくさんあるのでは、と。

 

食べ物や飲料水や空気が汚染されているのでは、と。

 

 

 

 

それと、入院して、どういう治療をしているのか。

日本では癌で長期入院はないと思う。

 

私は癌家系に育ったので、父親などの経験でもそう思う。

入院して、検査して、場合によっては手術する。

それが終われば、完治でなくても一旦退院だ。

 

もしくは、しばらく、抗がん剤を投与されるかもしれない。

しかし、1年を超えて入院し続けるというのは聞いたことがない。

 

中国では、意味のない「薬」を投与して、ただただ入院させているだけなのではないか。そして、お金だけは取る。

 

 

 

 

年収の3倍も4倍も取られたら、一体どうしたらいいのか。

これは健康保険制度の話だけど、きっと、あの国のことだから

年金制度もちゃんとしていないと思う。

そもそも、生命保険も損害保険もどうなっているのか怪しい。

 

 

 

 

なんとなく、中国関連のニュースというと、

経済、軍事などに偏りがちだけど、内情は複雑だと思う。

すごい貧富の差。

社会保障制度の整備の遅れ。

不動産バブル崩壊などの経済危機。

民族問題。

 

そして、最近の少子化問題。

 

大多数の一般国民の生活ぶりが伝わってこない。

 

 

 

日本も戦後、急速に成長したけど、

中国もこの50年ですごい成長をした。

そのひずみがあちこちにでてきているようだ。

 

 

 

 

中国の人口は清朝末期で4億人程度だった。

日本の人口も、明治の初めは3500万人くらいだった。

 

人口増加は日本と中国だけではないけれど。

 

 

こういう風に、現地まで足を運んで実際に取材した番組って貴重だと思います。

スパイ容疑で逮捕されなければいいけど。