景気はいいのか、悪いのか。人手不足という話がある一方で、早期退職を進める会社も結構あります。

 

コニカミノルタ 2400人

オムロン 2000人

資生堂 1477人

ソニーグループ 900人

カシオ計算機 500人

ワコール 215人

東芝 4000人

 

ビジネスが上手く行っていない、投資の失敗、市場の変化、台湾・韓国・中国の台頭、それなりに上手く行っているけどさらにスリム化する、などなどその理由はいろいろとあるようです。シャープも追って人員削減の発表をすることでしょう。

 

こういう会社はかつて非常に好業績の大企業で、学生たちはこぞって就職しようとした。いい大学に行くためにいい高校へ、いい高校に行くために、いい小学校・中学校へと目指し、そのために塾や予備校に通い、やっと入った大企業。しかし、入社してから20年、30年、40年と時が流れると世の中は変わり、人々の心理も変わる。

 

儲からなくなった大企業で働く「エリートたち」の多くは役に立たない。多くは頭でっかちだったり、プライドだけは高いし、変化に気づいていない。それこそ、「なぜだ!?」と心の中で叫んでいることだろう。

 

そういう意味では、今の若者たちのように「この会社に一生いるつもりはない」と考えて生活することは、変化への準備という点では良いかもしれない。そのためには、社会を見ながら勉強を続けるしかない。転職サイトに登録しておいて、自分の価値をさらに上げていく。

 

私の若い頃は、もっと安定志向だった。給料の10%くらいを貯金しておきなさいと親に言われた。ところが、今の若者は、「手取りの30%くらいを投資する」という。給与と手取りでは全然違う。いつのまにかいっぱい取られて、手取りはどんどんと減ってきている。

 

下の表はいつのものかわからないけど、年収600万円で手取り469万円、年収1000万円で手取り732万円だ。40才以上だったら、さらに介護保険料も取られる。

 

 

 

 

もう少し金額が多いケースで見てみよう。

こちらは介護保険料も引かれているようだ。

 

 

 

手取りが1000万円を超えるには、額面が1500万円くらいないといけない。要するに1/3は引かれているということ。額面が5000万円だと手取りはほぼ半分になってしまう。だからこそ、そういうレベルになっていくと、事務所を作ったり、会社組織にして、いろいろな出費を経費扱いするのだろう。

 

また、株式配当金や株式売却利益にかかる税金は20%なので、通常の給与所得に比べて引かれ方が少ない。

 

私の後任の若手I君29歳は、手取りの7割を投資に回しているらしい。投資先の銘柄選びは、主に配当金の利率で選んでいるらしい。さらには会社の持株会では10%の補助があるので目いっぱい買っている。「10%は大きいですよ」と。

「彼女も手取りの7割を投資に回してるんですよ」と。

そんなに儲けてどうするのかわからないけど、皆がお金のために働いていることは確かだ。I君いわく

「残業が付くならば、いくらでも仕事してもいいです。だけど、出張に行った時は残業代が出ないので、残業はしません」と。出張に行くと、残業代は出ないけど、出張手当がでる。I君は車も持たず、スーツも2着しかない。それでもゴルフはするけど。そして、英会話とゴルフを習っている。

 

うちの長男のDINKSで頑張っている。かなり投資もしている様子だ。マンションはローンで買ったけど、生活は倹しい。洋服はほとんど買わず、食費も押さえている。酒も煙草もやらない。でも、車は持っていて、スポーツジムの会員だ。

 

私が30才頃働いていた職場には新婚女性で「夫婦でそれぞれ年間200万円貯金してるんです」という人がいた。夫婦合計で年間400万円。5年で2000万円。当時はバブルピークで不動産も高かった。頑張ってマンションの頭金にしたらしい。それから30年後に、彼女の消息を聞いたら、既に離婚していた。彼女のお姉さんが私の高校の同級生の女性。その女性もバツイチだったけど、再婚した。姉妹とも勉強のできる方だった。姉の再婚相手は高校の同級生の男で、どちらかというと全然勉強するタイプではなく、だけど、心優しいタイプ。

 

米国NYの株式平均が4万ドルを突破した。米国の株式総額は世界の50%だ。それだけのお金が米国に集まっている。3.2億人/80億人=4%。

世界の4%の人口で富が50%。

しかも、株式総額の多い会社は上位の一部だ。米国内の企業格差、貧困格差も大きい。仮に3.2億人の5%が大金持ちとすると世界の0.2%が世界の富の半分を持っているような構図かもしれない。フランス革命前のアンシャンレジームに近い。

 

貧困格差を是正するには、金持ちに課税するのが有効だ。そういう点では累進課税は決して悪くない。それでも、金持ちの子供たちは金持ちに、貧乏人の子供たちは貧乏人となる確率が高い。

 

金融投資だけでなく、教育的な投資も重要なのかもしれない。安定を求めても安定を得ることはできない。機に際して敏でないと。そのためにはいざ鎌倉。

 

 

 

私にはそんなときはもう終わった。

無駄遣いせず、適度の投資、適度の食事、適度のスポーツ、ボケないようにして、健康を維持したい。

 

さあ、まもなくテニスの時間です。