全米の大学で「反ユダヤ」の学生運動が激しくなってきている。言うまでもなく、イスラエルがガザでパレスチナ人を虐殺し続けている事への抗議だ。具体的な要求は、米国はイスラエルに対して膨大な軍事支援、資金援助をしており、その支援をやめろ!と訴えている。米国におけるユダヤ人は非常に強い影響力をもっており、早々にイスラエル抗議を始めたペンシルバニア大学やハーバード大学の学長は「学生たちの暴徒を止められなかった」と責められて首になってしまった。学生たちの反ユダヤ運動は暴徒化もしており、逆に反イスラムの動きもある。今秋、大統領選もあるため、バイデン大統領としては、当初イスラエル支持を打ち出していたものの、その態度を変えつつある。

 

 

 

 

そういうニュースは、日本のメディアやネットでも見ることはできるが、トップ・ニュースにはなっていない。検索して詳しく調べようとすると有料記事にぶち当たったりしてしまう。明らかにこの反ユダヤ活動のニュースが拡散しないように誰かが検閲しているように見える。どこの国でも様々な検閲があるので日本だけを責める気はしないけど、本国米国であれだけ大騒ぎしているのに、米国の顔色を気にする日本はここまで「自制」するのか。それとも、ユダヤ人の駐日米国大使エマニュエルが日本政府に強力に圧力をかけているのか。

 

 

 

日本人にとって、イスラム教もユダヤ教も馴染みがなく、正直言ってどうでもいい。キリスト教も入れれば、3兄弟の喧嘩だ。だけど、「虐殺」を見過ごせない。虐殺をマスコミでは「作戦」と表現している。こういう言葉の言い換えも恣意的で、マスコミの自省を促したい。マスコミとしてプライドを捨てるなと。反ユダヤではなく、反虐殺として意見を言うべきではないのか。「虐殺をやめろ!」と。

(最近、やっと「攻撃」という表現に変わってきた)

 

 

 

そもそも、先に手を出してきたのはハマス(パレスチナ)だとイスラエルは言う。しかし、冷静に考えれば、1948年に勝手にパレスチナの地にイスラエルを建国したのはユダヤ人だ。

だけど、それをバルフォア宣言で約束し許したのは英国だ。

 

 

 

 

しかし、ユダヤ人に言わせると、2000年ちょっと前にユダヤはこの地に国家を持っていたのであって、帰ってきただけだと言うかもしれない。そういうことを言い出すときりがない。だからこそ、「武力による現状変更に反対する」と日欧米は中ロに言っているのだと思う。

 

 

 

しかし、歴史を振り返れば、常に国境は変わってきた。国々は興亡を繰り返してきた。もしも、イタリアがかつてのローマ帝国の領土を取り戻そうと武力で周辺国に侵攻始めたらどうなるか。もしも、中国は元(モンゴル帝国)と同じ領土を主張し始めたらどうなるか。

 

 

 

 

結局は武力がものを言う。武力には資金力と科学力も必要だ。武力については核兵器のある現代では、小規模の衝突はやむを得ないとしても、全面対決はやめたほうがいい。少なくとも米国はそう考えている。だからこそ、非核保有国が核を持つことに対してものすごく神経質だ。米国は核保有国とは直接戦争をしない。

 

 

 

イランは「なぜ自分たちだけ核兵器を保有し、他国には持つなというのか?」と正面切った反論をしている。確かにその通りだ。米国はフェアではない。しかし、そもそも政治とはフェアなスポーツとは違う。パワーゲームだ。

 

米国の戦略としては、可能な限りの武力を持ちながら、敵対国とは戦争をしないで、経済封鎖をするというもの。かつては日本も経済封鎖された。その後、ソ連(ロシア)、北朝鮮、イラン、中国などに対して経済制裁、封鎖を重ねている。

 

 

 

今、米国の学生たちはイスラエルに対する経済制裁を要求している。米国は経済制裁どころか、膨大な支援をしている。米国のいいところは多民族国家であることだ。情報も規制されるかもしれないけれど、まだ、報道の自由はあるらしい。自浄作用も発生する。独裁国家とは違う。

 

 

 

どこの国の元首も国益のために行動する。ネタニアフはハマスを壊滅し人質を奪回しなければ、ユダヤの国家の存亡の危機と考えているのだろう。その考えは間違っていないかもしれないけれど、もうパレスチナの地はユダヤの土地ではないのだ。それでもそこに住もうとするならば、力づくではなくて、「共存」という道を模索するしかないのではないか。仮にハマスを壊滅したところで、イスラエル周辺はアラブ人イランやトルコ人などのイスラム国家に囲まれているわけで、平和が訪れることはないだろう。

 

 

 

 

今日の午前中はテニスでした。

午後はゴルフの練習に行こうかと思ったけど、思ったよりも疲れていて昼寝をしてしまった。平和な週末です。イスラエルによる攻撃もない。誰も爆撃してこない。戦車も走っていない。学生運動もない。

 

 

 

 

 

 

「沈黙は賛同を意味する。だから抗議の声を上げなくてはいけない」

と意識のある人たちは言う。

 

やっぱり中東は日本からは遠すぎるのかしら。

そんなことよりも、明日の天気が気になる。

明日の為替相場、株式相場が気になる。

 

だけど、米国のダブル・スタンダードは注視すべきだ。

米国の大統領選も要注視だ。

為替も株式相場も影響を受ける。

米国の学生運動は、大統領選に影響する。

 

大谷君のニュースで笑顔で過ごす日本人は、

宿題もしないで「ドラえもん」を読みながら笑っている

小学生のようだ。