倉敷での二日目の日中は、安養寺、吉備津神社、岡山城、後楽園などに行きましたが、その話はまた別途。
夜は、倉敷駅近くの焼き鳥屋で小学校6年ろ組の同窓会をやりました。集まったのは、男性が3人、女性が7人。県外からはM君が千葉県から、私が埼玉県から、A子さんが大阪府から、あとは皆さん、岡山県在住です。
皆さん、コテコテの岡山弁。
私はM君を除くと、皆と会うのは52年ぶりでした。念のため、卒業アルバムを持っていき、その写真と現在とを比較して見ました。「なるほど」と同定できる場合と、あまりに変化が激しくてさっぱりわからない場合とがありました。そもそも一度も話をしたことのない女性もいて、なんだか「初めまして」という感じでした。
せっかくの卒業アルバムですが、多くの人は
「字も顔も小そうて、よう見えんわ」と。
私とM君以外は、皆さん、孫がいて、Y君なんて、子供が4人、孫が8人だって。幼稚園の理事長をやっている。子だくさん、大勢の一族に囲まれた生活で幸せそうでした。出世だとか、競争だとかそういうものとは無縁の世界に見えました。幸せの一つの形だなぁと思いました。
B子さんに
「B子さんは、ほっそりして可愛い子だった」と私が言ったら、B子さんが
「えー、もう若い時より10kgくらい太っちゃって」と。
すると、C子さんが、
「え?10kg?ええやん。うちは15kgじゃ」
すると、D子さんが
「15kgやこ、ええやん。うちは20kgじゃ」と。
E子さんは、やたらと骨折が多いらしい。
「牛乳は飲んでる?」と聞くと
「牛乳は飲めんのよ」と。
「昔、給食で脱脂粉乳を溶かしたのがでたじゃろ。あれなんか、絶対飲めんかったから、隣の席の男の子が飲み終えたら、入れ物をさっと取り替えたりしてたんじゃ」
還暦を過ぎても、食べ物の好き嫌いなどは皆さんあるようで。
バツイチも1人。
「東京より北へは行ったことない。東北に行ってみたいわ」
「わんこそばを食べてみたい」
私の事はありがたいことに皆さん覚えていてくれて、
「ダー君はよく目立っとったよ」
「お坊ちゃま的な印象やった」
「今もそんな感じに見える」
ときどき席をシャッフルして、お話を続けました。
65年の人生を2時間程度で語りつくすことはできません。
私以外は顔出しになっちゃっていますけど、大丈夫ですよね。
皆さん、元気なおばあちゃん、おじいちゃんです。
いえ、昔の少年少女たちです。
だって、あのときは、まだ11歳か12才だったのですよ。
Time flies.
自分のルーツを辿る旅と言えます。
過去は変えられない。過去があるから今がある。
私とM君は皆と別れた後、倉敷の夜は少し徘徊し、適当なスナックへと入りました。スペイン系フィリピン人ママがやっているお店でした。来日して32年だとか。
人生いろいろ。
倉敷シリーズはまだまだ続きます。